そろそろ春も近づいて、そろそろ自転車通勤を始めたい!とウズウズしている方もいるかもしれません。しかし東京では、自転車専用レーンの整備などが進んでいません。接触事故も増えているとよく聞くからこそ、「自転車専用レーンが欲しい」と思っている方も多いのでは?
そんな暮らしの中の「あったらいいな」を「つくっちゃおう!」という企画が、今年の秋に開催されるベネチア建築ビエンナーレで計画されています。求ム、まちの”ゲリラデザイナー”!
この展示が行われるのはアメリカパビリオン。市民の自発的な思いから始まり、地域の経済や環境をリデザインするアイデアを「Spontaneous Interventions: Design for the common good 」と名付け、アメリカの都市の課題を解決する実践的なアイデアをオープンに募集しています。
これらの道路に引かれた自転車専用レーンやバス停を利用した休憩用のベンチは、その参考事例。その地域に住むデザイナーがまちのイシューを発見し、アイデアを実現したものなのです。もはやパブリックアートですね!
本来はそれぞれの自治体が設置するはずの自転車専用レーンやベンチですが、陳情から予算取りを経て、実際に政策になるにはそれなりに時間がかかってしまうもの。それならばと先回りして”ゲリラ”的に改善点を形で示すことは、行政と住民でイメージを共有しやすくなり、議論の口火を切ることができそうです。(もちろん、人を傷つけない、迷惑をかけない範囲において)
“ゲリラ”と言えばグリーンズ本『ソーシャルデザイン』でも紹介した”ゲリラ・ガーデニング“という言葉もありますが、言葉の意味がガラリと変わっているのもおもしろいですね。デザイナーにとっても、公共空間で堂々と自分の作品を発表できるのも魅力です。
住民の目線による、アート的な”ゲリラ”まちづくり運動。写真を撮ってアーカイブしたら、街の観光ガイドにもなるかも?ぜひ、みなさんのまちでの取り組みがあれば教えて下さい!
[via: GOOD]
(Text: 手塚芳子)
こんな自転車のパブリックアートも!