日本でも、電車の待ち時間などのすきま時間に、オンラインゲームを楽しんでいる人々は多いですが、ゲームをしながら、ちょっとした社会貢献に参加できるなら、一石二鳥。フィンランド国立図書館では、ソーシャルオンラインゲーム「Digitalkoot」を通じて、9万人を超えるフィンランド内外のボランティアが、蔵書のデジタルデータを修正しています。
「Digitalkoot」は、フィンランド国立図書館がフィンランドの技術企業Microtaskと共同で開発した、クラウドソーシングとゲーミフィケーションをベースとするオンラインプラットフォーム。現在、19世紀末の新聞「Aamulehti」をデジタル復刻するプロジェクトが進行しています。
新聞などの紙媒体はテキスト認識技術によって自動的にデジタル変換できるのですが、紙質が劣化していると、一部のテキストの読み込みに誤りが生じ、その修正には膨大な量のマニュアル作業が発生します。そこで、クラウドソーシングによって、誰もがいつでもどこでも作業に参加できるようにし、かつ、ゲーム的要素を取り入れて、単調な作業を楽しめる仕組みにしています。
もちろん、オンライン接続できれば、日本からでも、このボランティア作業に参加OK。フェイスブックアカウントを使って、こちらの公式オンラインプラットフォームからログインすると、テキストを修正するゲーム「Mole Bridge」と修正すべきワードを見つけるゲーム「Mole Hunt」の二種類が楽しめます。他のユーザとゲームのスコアを競いながら、協力しあい、古い蔵書のデジタル保存を推進できるというわけです。
「Digitalkoot」は、膨大な作業をシンプル化して世界中の人々に広く展開し、楽しみながら気軽に参加してもらう、秀逸な仕掛け。日本でも、古い蔵書のデジタル化などで応用できそうですね。
フィンランドの新聞のデジタル復刻するゲーム「Digitalkoot」をやってみよう。