自分ではもう着ないけど、捨てられない…という服はありませんか?
ちょっとした思い出があったり、状態が良くてもったいなかったり…そんな”誰かに代わりに着てもらえたら嬉しいな”という服は、お洒落な古着交換会「xChange」に持ち寄ってみてはいかがでしょう。
言わば”みんなのクローゼット”であるxChangeでは、「お金を介在させないやりとり」が軸。「お金を介在させない」ことの意味は一体何でしょうか?
11月5日・6日、逗子コミュニティパークで、xChange(エクスチェンジ)が開催されました。
以前もグリーンズでご紹介したこの古着交換会。おさらいすると、「自分ではもう着ないけれど、誰かに使ってほしいファッションアイテムを持ち寄り交換するシェアスペース」です。今回は120人以上が参加、400点の古着が交換されたそう。
6日の夕方からは、イベントのフィナーレとして、逗子の人々が持ち寄った古着で、逗子の人々がモデルになるという、逗子の人による逗子の人のためのファッションショーも行われました。すべて2日間で集まった古着だけでコーディネートされています。
xChangeは、毎回「やりたい!」と思う人が主催者となって行われます。今回の主催者はクリエイティブディレクターの野田治美さん。ショーのスタイリングも担当した野田さんは、
大量生産、大量消費型の生活からモノをあまり捨てないゴミを出さない生活へシフトしていく時代がきている。物々交換というシステムを通してシェアという選択肢を多くの人に知って欲しい。
とショーの後に語りかけていました。
「お金を介在しないでやりとりすることを経験すると、精神的に変わるんですよ」と話すのは、事務局のジャミさん。
今は服が本当に溢れてる。それは商売だから当然だけど、儲けるという欲が中心になっているから、いろんなひずみが出てきてると思うんですよ。
そのお金優先の価値観をひっくり返して、別の見方ができるようになる一つの方法として、お金を介在させないやりとりを経験するのって面白いと思うんですよね。ここは”お店”ではないので、店員と客という垣根もないので、人とのつながりも体感できます。
xChangeは、”交換”をする場所なので値段のタグはつきません。しかし、持ち寄った人は、その服にまつわる思い出をタグに書き込むというルールがあります。その思い出が無限大の価値を生み出します。ジャミさんはこのように説明します。
例えば、そこにあるものが200円という値段が付いていたら、そのモノの価値は200円になってしまう。だけどそのモノには思い出がある―”カレとの初デートで着た服”とかね。
そうした思い出を受け取って、”コレにはそういう思い出があるんだ”と思いながら着ると、モノの価値と値段がひっくり返るんですよ。値段以上の思いの価値がある。そうした思いを受け止めながら着る気持ち良さがあるんですよ。
いらっしゃった逗子マダムも、「タグすごくいいわねー!わたしさっきからタグばっかり読んでるの!」と口を揃えます。やはり、タグがあるものの方が人気のようです。
表参道ヒルズのショップ『Pass The Baton』も、服などのアイテムに込められた思い出を次の人へ”バトン”として渡すのがコンセプトのセカンドハンドショップ。同店も、タグに「誰のものだったか」「どういう思い出をあるものなのか」が書かれています。
こちらは”お店”なので、お金のやりとりがあります。しかし、そこにはさまざまなクリエイターの方が独自に厳選している、時代の名品やヴィンテージモノがたくさん。モノの背景についつい思いを馳せてしまうものばかり。
同じ、”思いをつないでいく”というコンセプトですが、お金のやりとりがあってもなくても、どちらが『良い・悪い』という問題ではないハズ。
経済的な「交換」は、「思い」や「感情」を差し引くことが目的。ですが、金銭のやりとりがあることで、間にある誰かの努力や思いが見えなくなってしまうときがあります。その『間にあるモノ』に気づけるかどうか、が大事なのではないでしょうか。
まずは皆さま、xChangeで一度「お金を介在させないやりとり」トライしてみては?!
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