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【レポート】green school Tokyo発のコミュニティデザイン第一弾!松戸の路上で実現した『ブラインドサッカー ON THE ROAD』

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毎年、年に1度開催される松戸まつり。松戸まつりでは、例年、普段は車やバスが行き交う駅前の路上で阿波踊りやマーチングバンドなどの様々なパフォーマンスが次々と行われます。さらには、沢山の出店が路上に出現し、道路は溢れんばかりの人で賑わう松戸の名物イベントです。

そんな松戸まつりで、今年は、封鎖する道路を拡張し、『ブラインドサッカー ON THE ROAD』が開催されました!



きっかけは green school Tokyo

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『ブラインドサッカー ON THE ROAD』の立ち上げは、6月に開催されたgreen school Tokyo「コミュニティデザイン&まちづくり学科」(以下、gdTokyo)の受講生3人で結成された「チーム松戸」による最終発表企画まで遡ります。

きっかけはgsTokyoに講師として来てくださった、まちづクリエイティブ代表の寺井元一さんの一言から、全てが始まりました。

『松戸まつり』は松戸の商店街エリアで行われているお祭りだけれど、若い人の足が遠のいている印象がある。ちょうど商店街関係者から、路上を使って何か企画してみては、という声をいただいているので、せっかくの機会だし、若い人が地元に目を向けるキッカケになるような企画ができればいいな。

そんな寺井さんの言葉に共感したgsTokyoのメンバーの中には、松戸在住者や以前住んでいた者、松戸市近郊に住んでいるメンバーもいました。gsTokyoのメンバーはコミュニティデザインの概念を学びながら、実際に最初の一歩を踏み出すべく、ブラインドサッカーの聖地とされる松戸で『ブラインドサッカーON THE ROAD』を企てました。

そして、ブラインドサッカーチーム「松戸ウォーリーズ」に協力を要請し、この企画が実現しました。コンセプトは、「松戸在住の人達が、松戸の面白さを再発見すること」です。


地元住民にブラインドサッカーの体験を!

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greenz.jpでも以前紹介しましたが、ブラインドサッカーとは、アイマスクをして、中に鈴が入ったボールを使って戦うスポーツです。選手は、ゴールへの距離や角度を教えるコーラーの声とボールの音を頼りにプレーするので、かけ声とチームワークが非常に重要になります。

今回のイベントでは、ブラインドサッカーの体験会とBMXによるパフォーマンスが実施されました。ブラインドサッカーの体験会は、参加者が楽しめるように、ルールを工夫して行いました。体験会はチーム対抗戦で行われ、点を入れるには3つの方法があります。路上に設置されたコーンまでの距離をドリブルしながら往復したら、3点ゲット!スタート地点からボールを蹴り、コーンに当たれば、2点ゲット!ボールを手に持ち、コーンまでの距離を往復したら、1点ゲット!もちろん、全てアイマスクをして行うのが条件です。

一気に高得点を狙うのもよし、小さな得点をサクサク積み重ねるのもよし、各チームの作戦が重要になります。


声の掛け合いによりコミュニケーションが生まれた!

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いざ、始まってみると、不安と恐怖から一歩一歩を慎重に踏み出し、自分がボールを蹴っている姿を想像しながら、進む子供達。それをサポートしようと、必死に声を出す同じチームの子供達。すると、怖がっていた子供達も声を頼り始め、恐怖感よりも楽しさが勝り、表情に笑顔が見え始めました!アイマスクをすることで、声の掛け合いが必要となり、初めて出会った子供達の間でコミュニケーションが自然と生まれたように思いました。

また、視覚という情報源が遮断されることで、全身の感覚に意識を集中させ、想像力を働かせることが必要となるわけです。想像力と普段はあまり意識して使われない感覚が、活発に働くことが、ブラインドサッカーの面白さではないでしょうか。


「難しかったけど、楽しかった♪」

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体験会に参加した子供たちは口をそろえてこう言っていました。

「楽しかった!!」

子供たちは、目が見えないという不慣れな状況に戸惑いながらも、同じチームの子供たちとコミュニケーションをとりながら協力することで、体験会を純粋に楽しんでいたようです。それは、プレー中の子供たちの笑顔からもよく伝わってきました。

また、このイベントを見学していた地元の方々にお話を伺ったところ、松戸にブラインドサッカーのチームがあることを初めて知った方が多くいらっしゃいました。しかし、ブラインドサッカー自体を見たことが無かった方からも「面白そう!」「やってみたい!」という意見が聞かれました。今回は、子供たちが中心に参加してくれましたが、この先、ブラインドサッカーの認知が地元の方々の間にもさらに広まり、子供も大人も幅広く楽しめるようになればと思います。


『ブラインドサッカーON THE ROAD』で広がったコミュニティ

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gsTokyoをきっかけに、参加者同士、また、参加者と講師との間にコミュニティが形成されました。そして、ブラインドサッカーの体験を通して、この場が、松戸ウォーリーズと松戸市民のコミュニティの場となっていました。今回、松戸在住の人達でイベントを企画・運営し、松戸市民に参加して頂くことで、松戸市民が松戸を知るきっかけになったと思います。

昔から松戸に住んでいる人もいれば、他の土地から移り住んだ人達もおり、現状では、両者のコミュニティが希薄な面があります。地元の人達が自ら地元の面白さをアピールし、移り住んだ人達や若い人達が地元のことをもっとよく知ることが出来れば、相互理解が深まり、地元への愛着が湧くことにもつながり、互いに暮らしやすいまちとなるのではないでしょうか。

今回のイベントでは、そんなまちづくりへの新たな一歩を踏み出すことが出来たと思います。

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ライター:山近駿平(green school Tokyo「コミュニティデザイン&まちづくり学科」一期生)