greenz.jpの兄弟サイト「Blabo!」や、コンサルティングファーム「IDEO(アイディオ)」が開設した「OpenIDEO」など、社会的な課題の解決に向けてユーザ間でアイデアを出し合うオンラインプラットフォームはいくつかありますが、この仕組みにゲーム性を取り入れたユニークなコミュニティが、「Commons」です。
2011年7月、米ニューヨークでリリースされたモバイルゲーム型のソーシャルコミュニティ「Commons」は、ユーザが街で見かけた“困りごと”やその解決策について投稿し、投稿に応じてゲットできるスコアをユーザ同士で競い合うという仕組み。地域住民が、地元の課題を共有し、その解決に向けたアイデアをともに考えることで、地域に対する関心や意識を高めると同時に、迅速な課題解決につなげるのが狙いです。
Games for Change Festival 2011: Suzanne Kirkpatrick from Games for Change on Vimeo.
「Commons」のもうひとつの特徴は、モバイルデバイスを使った仕組みであること。iPhoneアプリから、テキストのみならず、現場を撮影した画像や、位置情報まで、リアルタイムで共有でき、他のユーザは、iPhoneを通じていつでもどこからでも、その課題を知り、解決に参加できます。ちなみに、ユーザからの投稿はマップで表示され、「どこに、どんな課題があるのか?」を一目でチェックすることも可能です。
オンラインプラットフォームにゲームという娯楽性をプラスすることで、より多くの人々が、楽しみながら、自分たちの街について考え、アイデアや思いを共有し合えるというのは、秀逸な試みですね。行政などに過度に依存することなく、地域住民自身が、自分たちの街を自分たちの力でよりよいものに変えていく、そんな自律的な地域づくりへのきっかけになりそうです。
[via GUERRILLA-INNOVATION.COM]