こちらは、このほど、米ロサンゼルスのダウンタウンで開店した、カフェ&ブティックショップ「MADE」の様子。大きな窓と高い天井のおかげで、明るく広々とした空間となっており、カフェのほか、雑貨コーナーも併設。お茶をしながら、ショッピングも楽しめちゃう素敵なスポットです。しかし、この「MADE」には、カフェ、ブティックのほか、”別の顔”が…。
ホームレスや低所得層の女性の経済的自立を支援するロサンゼルスの社会貢献プログラム「Downtown Women’s Center(DWC)」は、ビル移転を契機に、センターのビル1階に「MADE」をオープン。コーヒーや軽食を楽しめるほか、イヤリングやキャンドルなどのアクセサリや雑貨も販売されています。コーヒーや軽食の提供から、販売するグッズの製作、ショップの運営まで、DWCのサポートを受けている女性たちが担当。収益はすべて、DWCのプログラムやサービスのための資金に充てられます。
また、ここでは、女性たちの経済的自立をサポートすべく、求人情報の紹介や、職業訓練なども実施。たとえば、アパレルショップ「Bloomingdale」が小売業に関する専門的なアドバイスをしたり、ソーシャルデザイングループ「Project H」が地元のアーティストやデザイナーと協力して、ワークショップを開催。専門的な店舗運営のノウハウを学んだり、プロダクトデザインや製作のスキルを習得できます。女性たちは、これらの機会をきっかけに生活するための力を身につけていくにつれ、自尊心や生きる希望を蘇らせ、前向きになっていくそうです。
「MADE」は、ショップを訪れる地元の人々との交流の場でもあり、女性たちがワークショップなどで学んだスキルや能力を実践する場としても機能。また、彼女たちへの支援に、アパレルショップやデザイナー・アーティストらの“プロボノ”パワーを活用しているのも特徴ですね。様々な人々が集まれるリアルなコミュニティから、幾重もの効果が発揮されている事例のひとつといえるでしょう。
[via PSFK]