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ついに国会で可決!NPO界に衝撃の新ルール「3K☓100」が実現!

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近年の市民運動を力強く支える「NPO」。その制度を改革する法案が6月22日、参院本会議で可決された。今回、審議を通ったのは「新寄付税制」。これは先日同じく参議院にて全会一致で可決された「NPO法改正案」とセットとなって、「3K☓100」ルールの法的根拠となるものだ。ではいよいよスタートすることが決定した、画期的な「3K☓100」とはなにか?

「3K☓100」とは、「NPO」が「認定NPO」になるための新ルールだ。
NPOと認定NPOの最大の違いは、寄付に関する税金まわり。認定NPOに寄付をした場合、寄付した側は寄付控除などを使って税金をちょっと安くできる一方、普通のNPOにはそれがない。要するに企業などが寄付する場合、NPOよりも認定NPOに寄付した方がお得だってことだ。企業や組織レベルでの大口寄付だとかなり大きな違いになってくるので、ついつい認定NPOに寄付が集中することになる。

だったらみんな認定NPOになっちゃえばいいじゃない? って思うけど、実はこれまでそううまくはいかなかった。今、日本全国で4万2千強ものNPO法人が活動しているものの、晴れて認定NPOとなれたのはたったの218法人(6月16日現在)。なぜなら認定NPOになるための条件と手続きが煩雑で激ムズだった。国のお墨付きをもらうためとは言え、ややこしい計算をこなさなくてはならず、そのうえ、寄付で足りない分を補うためにさまざまな事業で資金を集めたNPOは不利になってしまうという難点があったりして、無事に認定を受けられるNPOはごくわずかしかいなかったんだ。

そこで登場したのが「3K☓100」ルール。これは3000円以上の寄付をしてくれる人を100人集められたら、認定NPOとして認めちゃいますよ、というものだ。つまり、それだけの支持をしてくれる人が100人もいるなら、社会的にも信頼でき、かつニーズもあるってことで認定NPOとして認めてもらえるということ。これまでとは違って、条件も手続きもグッとシンプルとなっている。現在、被災地などで働いているNPOも条件を満たし次第、すぐに申請する事が可能となるんだ。リニューアル後のNPO法&寄付税制では、所得税の税額控除など他のメリットも目白押しなので、ぜひ活用したいところだ。

これが決まるには、NPO法改正案と新寄付税制がセットで国会を通らなくてはいけなかったのだが、NPO法改正案は15日にめでたく可決され、新寄付税制も衆議院を通過した。政局の混乱に巻き込まれながらも、ここまで漕ぎ着けたのはかつてNPO制度を作り上げたNPOシーズ。彼らの働きなくして今日のNPOはありえない。シーズは今回の改革後も、支持者や国会議員達と連携しながらNPOに関する法令のさらなる改善を目指していくとのことだ。新しいルールの開始日などの詳細や最新情報はシーズのサイトを参照しよう! またこちらの会計事務所のブログでは、かなーり分かりやすくまとめてくれているので、あわせてチェックだ!

シーズの活動について調べてみよう。