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1年で1本のスカーフを編み上げる、時代の流れを逆行するようなゆったりとした時計

365 Knitting Clock

「光陰矢の如し」「時は金なり」。古今東西、時間というのはあっという間に過ぎていく貴重なものです。Twitterのタイムラインなんかは、これまでの時間感覚をさらに超えて、もっと速いスピードで流れていく刹那的なものです。(フォロー数にもよりますが)そんな時代の流れに逆行するかのように、とてもゆっくりと時を刻む時計があります。

365 Knitting Clock」は1年に1本のスカーフを編み上げる時計です。ノルウェーのデザイナーSiren Elise Wilhelmsenは、1分、1時間だけでなく、1日、1年といった長いスパンの時間の流れを、数字ではなくビジュアライズする手法として、この「365 Knitting Clock」をデザインしました。

この時計では、30分おきにニットが編まれていき、1日でちょうど一周するようになっています。そして、最終的に1年で2mのスカーフが編み上げられる仕掛けです。1本のスカーフが編み終わると、つまり1年が終わると、次の年にはまた新しいスカーフが編み始められます。

編まれていくスカーフの長さで過ぎ去った時間に想いをはせることもできれば、これから編まれる糸の長さで残された今年の時間を見ることもできます。時間という概念は、人間の都合によって年、月、日、時、分、秒と細かく区切られているものですが、本来は細切れなものではなく、このニットの糸のように長い1本の流れだということを思い出させてくれます。

分刻みのスケジュールや更新履歴に振り回されがちな人は、「365 Knitting Clock」を見て、太古から続く悠久の時の流れをたまにはゆったりと感じてみてください。

(via Inhabitat