映画「華氏911(Fahrenheit 9/11)」などで世界的に知られる米ドキュメンタリー映画監督のマイケル・ムーア(Michael Moore)氏が、高校生による高校生のためのデジタル新聞「HIGH SCHOOL NEWSPAPERS」を“創刊”しました。
この「HIGH SCHOOL NEWSPAPERS」では、誰もが読者であり、誰もがジャーナリスト。自身もジャーナリストであるムーア氏は、このメディアを通じて、高校生を中心とする若い世代の人々に、社会的課題について自分で考え、自分の声を発信するよう、訴えています。ちなみに、このメディアは、ムーア氏の姪である17歳のMollyさんが創刊後6ヶ月間、編集を担当し、随時、高校生ジャーナリストを集めていくそうです。
たとえば、「TOPIC OF THE WEEK」では、週替わりで、政治的な問題や教育にまつわる課題などを投げかけ。このテーマについて、高校生が思い思いの意見を投稿しています。これまでに、2011年2月、多くの民衆が反対デモを行った、米ウィスコンシン州の反労組法案問題や、同2月のエジプト革命などが、採りあげられています。
高校生の思いや疑問、考えは、ともすると、「まだ子どもなんだから…」と、軽視されがち。しかし、若い彼らだからこそ、柔軟な発想や、“常識”に囚われず、物事の本質を見抜く目があるはずです。「HIGH SCHOOL NEWSPAPERS」は、そんな若い世代の声を集め、積極的に発信するソーシャルメディア。大人である私たちも、このメディアで発信されている声に耳を傾けてみると、新しい気づきが得られるかもしれません。
ティーン向けの社会貢献系ソーシャルメディアとしては、「Do Something」もありますが、こちらがボランティア活動など、具体的なアクションを促すコミュニティだとすると、「HIGH SCHOOL NEWSPAPERS」は、自分の頭で徹底的に考え、これを言葉にして表現する場。考えることと、行動することの両輪をうまく組み合わせることによって、若い世代が、よりよい世の中づくりの原動力となってくれそうです。