この画像の中のアイコンは、誰もが一度は見たことがあるのではないでしょうか。一目見ただけで何を意味するのか分かるアイコンというのは、シンプルでデザインも良いからこそ、いつでもどこでも使うことができる汎用性と普遍性を兼ね備えています。そのようなアイコンやシンボルを集めて、クリエイティブコモンズに登録し、世界中でシェアしようと進めているのが「The Noun Project」です。
「The Noun Project」のサイトには、これらのアイコンが大量に並べて表示されており、日々増えていっています。それぞれのアイコンのSVGファイルは、無料でダウンロードすることができるので、誰でも使用することができます。プロジェクト資金は、greenzではお馴染みの資金調達プラットフォーム「kickstarter」で調達しています。
このプロジェクトには、ただ単にアイコンやシンボルを共有しようという目的以外に、国も文化も言語も超えた、世界共通のビジュアルランゲージを作りたいという目的もあります。
そもそもアイコンやシンボルマークは、誰にでも分かるようにとデザインされているものですが、世界中で共通して使われるには、「国によってシンボルのデザインに細かい違いはないか?」「それぞれのシンボルの意味は、国が違っても同じなのか?もしくは違う解釈があるのか?」などの問題をクリアしていかなければなりません。それらの問題を乗り越えて、国も文化も言語も超えた、世界共通のビジュアルランゲージを作ろうとチャレンジしているのです。
「Noun=名詞」という意味なので、このプロジェクトのアイコンは基本的には名詞だけで、感情や動きを表すアイコンはありませんが、名詞だけでも世界共通の言語が確立されたら、かなりコミュニケーションのハードルが下がりそうですね。
※プロジェクトに関わるシカゴのSimple Scottのメンバーから追加情報をいただきました。「共通のビジュアルランゲージ」というより、多様性を含んだ「視覚的言語の辞書」を作るという方向性なのだそうです。方言にあたる文化の違いも反映して、異なる文化圏のピクトグラムも今後追加される予定だそうです。楽しみですね。
(via PSFK)
資金調達の新しいカタチ「kickstarter」のおさらい