何かと忙しい毎日を送っていると、つい人とのつながりを忘れてしまいがちですが、本来、ヒトは互いに支えあって生きているもの。そんなことを改めて感じさせてくれる、ちょっとしたムーブメントをご紹介しましょう。
「Random act of kindness」という言葉をご存知ですか?人を助けたり、励ましたりする無私無欲の行動を意味します。米作家Anne Herbert氏が1980年代に提唱しはじめたもので、1995年には、この考え方に基づき、人々の親切心や親切な行動を広めるべく、非営利団体「The Random Acts of Kindness Foundation」が設立されるなど、ポジティブなムーブメントとして徐々に浸透しつつあります。
そこで、この「Random act of kindness」の支持者である米TVプロデューサーLeon Logothetisさんは、ロンドンの街角で、見知らぬ人に“ちょっとした親切”を実行。泊まるところがない人にホテルの宿泊代金を出してあげたり、ひと家族分の「ライオン・キング」のミュージカルチケットをプレゼントしたり、その場にいた人々にピザランチを奢ったりしたそうです。また、ロサンゼルスでも、食事をご馳走したり、地下鉄のプリペイドカードをチャージしてあげたりといった、ちょっとファニーな親切を実践したとのことですよ。
Logothetisさんの例はちょっと極端としても、「ギブ・アンド・テイク」というような冷めた合理主義ではなく、何の見返りも求めない、何気ない行動が、人と人とのつながりを実感させたり、力を与え合うこともありますね。何かと世知辛い世の中だからこそ、温かく広い心で互いに支えあうことの大切さを、いつも心にとどめておきたいもの。
「Random act of kindness」は、一見、当たり前だけれど、つい見すごしがちなヒトの温かさや親切心を思い出させてくれる、貴重なムーブメントのひとつといえるでしょう。
[via GOOD]
人々の親切アクションを推進する団体「The Random Acts of Kindness Foundation」について調べてみよう。