スポーツの秋、食欲の秋、読書の秋。
今週末はゲージュツの秋はいかがでしょうか?
ということで、<勝手に日曜美術館>第三弾を、来たる10月16日(土)に開催します。
今回訪ねるのは、「出光美術館」で開催中の「仙厓―禅とユーモア―」展と、皇居の中の美術館「三の丸尚蔵館」で開催している「皇室の文庫(ふみくら)書陵部の名品」展です。
加えて、おまけの古地図街歩きツアーも行ないます。
出光美術館:仙厓―禅とユーモア―
昨今、「ゆるキャラ」がすっかり市民権を得ています。「ひこにゃん」(滋賀県)、「せんとくん」(奈良県)辺りが代表格でしょうか。他にも、数多くの「ゆるキャラ」が誕生しています。
仙厓さんの禅画は、いまを遡ること200年近く前のものですが、「ゆるキャラ」顔負けのゆるさたっぷりで、今も昔も、見る者を温かく包みこんでくれています。
仙厓さんは、江戸時代の中盤から終盤の頃を生きた、臨済宗の偉いお坊さんです。お寺の住職を隠居した後、禅画を描いて禅の教えを人々に広めることに専念しました。温かみのあるユーモラスな絵の中には、禅の深い本質が込められているのです。
秋の夜長はついついいらぬ物思いに耽ってしまうもの。仙厓さんに心をほぐしてもらいにいきましょう。
なお、出光美術館は、皇居のお堀端、帝国劇場ビルの9階という絶好のロケーションを誇ります。美術館多しといえども、皇居を上から一望できる贅沢な空間を楽しめるのは、ここ出光美術館だけです。
三の丸尚蔵館:皇室の文庫(ふみくら)書陵部の名品
「三の丸尚蔵館」。
皇居の中の美術館です。
皇室に代々受け継がれてきた美術品を収蔵しています。
しかも、入場無料。
と聞いたら、これは行くしかありません。
小生も長らく気になっていましたが、タイミングが合わず、今回ようやく初見参です。
その「三の丸尚蔵館」で現在開かれているのは、特別展覧会「皇室の文庫(ふみくら)書陵部の名品」展です。皇室が所蔵している歴史的価値の高い図書、公文書、考古品を紹介しています。
目玉は何と言っても坂本龍馬の裏書きがある薩長同盟の覚書でしょうか。埴輪に古今和歌集も気になりますが、時代を動かした薩長同盟の証文と、龍馬直筆の裏書は、幕末の激動を感じさせてくれるのではないかと楽しみでなりません。
おまけの古地図ツアー
丸の内は、いまでこそ世界有数のビジネスセンターですが、その昔は海の入り江でした。江戸時代には大名屋敷が立ち並び、明治維新で官庁街と軍隊の訓練施設へと姿を変えたかと思いきや、それも束の間、それらの施設が各所へ移転し原っぱとなっていたところを、三菱の二代目・岩崎弥之助が土地を買い取って、長い時間をかけて現在のようなビジネス街を作り上げてきたのです。
そんな重層的な歴史を持つ、丸の内の街並みを、古地図をお供に楽しんでみたいと思います。
当日の流れ
JR「東京」駅丸の内中央口改札集合:10時
*東京駅は出口が多いので、お間違えのないようにご注意下さい。
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(街歩き+移動:徒歩30分程度)
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三の丸尚蔵館に到着:10時30分頃
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(展示を観覧:1時間半程度)
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三の丸尚蔵館に出発:12時頃
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(街歩き+移動:徒歩30分程度)
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帝国劇場(出光美術館)前に到着:12時半頃
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(昼食:1時間程度)
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出光美術館:13時半頃
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(展示を観覧:1時間半程度)
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出光美術館を出発:15時頃
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(街歩き+近くのカフェへ移動+しばし歓談:心ゆくまでw)