う~ん、う~ん…。
一生懸命、きばっているワンちゃん。「ここぞ!」という場所を見つけるとクルクルまわり出し、前かがみにリキむ姿は、ちょっぴりコミカルで、愛しくさえ感じるものですね。さて、愛犬のウンチをきれいに掃除して持ち帰るのは、飼い主さんの基本的なマナーですが、米国の公園では、犬のフンを照明のエネルギーとして再利用するというユニークなプロジェクトがスタートしています。
この夏、米マサチューセッツ州では、犬のフンから発生するメタンガスを利用してドッグ・パークに明かりを灯そうという「The Park Spark Project」が立ち上げられました。生物分解性のある袋で犬のフンを拾い、公園に設置されたタンクにこれを投入すれば準備OK。外側のハンドルをグルグルと回してタンク内を攪拌し、フンの分解を促すと、メタンガスが発生します。このメタンガスはパイプを通じて照明のエネルギーとして供給され、夜の公園を明るく照らすという仕組みです。
犬のフンは、放置すると周囲に悪臭を放出。また、この分解過程で発生するメタンガスは、二酸化炭素の30~70倍も地球温暖化に影響を及ぼすとか。このプロジェクトでは、「フン害」や地球温暖化の原因となる犬のフンをエネルギー資源ととらえ、街灯を照らし、明るいまちづくりに役立てようとしています。今後は、マサチューセッツ州のみならず他の地域でもこのプロジェクトを広め、ワンちゃんのための持続可能なコミュニティスペースを作っていく方針だそうです。
オシッコを自動車のエネルギーに活用する取り組みなど、ヒトや動物の排泄物をエネルギーに転換しようという試みはいくつかありますが、「The Park Spark Project」は、犬のフンをエネルギーに有効活用のみならず、犬というユニークな視点からの新しいコミュニティの場づくりにもつながっているのが特徴的です。日本でも、代々木公園や駒沢公園など、ワンちゃんが自由に走り回ることができるドッグ・ランが全国各地に設置されていますね。これらの施設でも、「The Park Spark Project」で導入された「フン分解タンク」が設置されると、公園がよりキレイになり、光熱費削減につながるかも?!とはいえ、愛犬家のみなさん、くれぐれも、ワンちゃんのフンの後始末と持ち帰りをお忘れなく!
トイレに流せる犬のフン用ポリ袋について調べてみよう。