「働く」で社会を変える求人サイト「WORK for GOOD」

greenz people ロゴ

みつばちハッチも御用達?!虫のための5つ星ホテルが登場。

Photo by BotheredByBees

Photo by BotheredByBees

シドニーのオペラハウス、ポンピドゥー・センター、関西国際空港といった、数々の世界的建造物のプロジェクトに携わってきたことで知られる建築コンサルタント会社が、新しいホテルを作りました。どんな立派なホテルかと思いきや、虫のためのホテルだと言うのですが・・・。

ホテルの高さは、150センチほど。形は自然界に存在するボロノイパターンから考えられたそうです。

ホテルの高さは、150センチほど。形は自然界に存在するボロノイパターンから考えられたそうです。

この虫用のホテルはロンドンにある公園に建てられました。各部屋は特定の虫が滞在することを想定して作られており、虫の生態を意識した工夫が施されています。例えば、水を良く吸う地面近くの丸太部屋は湿った場所を好むカブトムシのための部屋、サイズ違いの竹筒が積められた部屋は穴に住まうハチの部屋といった具合です。一つ屋根の下でイロイロな虫たちが一緒に生活する・・・ちょっと不思議な感じですね。

確かに微妙に各部屋の構成が異なっています。よく考えられていますね。

確かに微妙に各部屋の構成が異なっています。よく考えられていますね。

これは、国際生物多様性年を記念して開催された「虫が快適に過ごせ、美しいホテルを作る」というユニークな建築コンペBeyond the HIVE2010の出品作品の一つで、公園に設置されていたのは審査のためでもありましたが、コンペが終わっても撤去されず、虫がいつまでも滞在したくなるような公園作りに貢献していくそうです。このホテルの他にも、コンペでの優秀作品がロンドンの4つの公園に設置されています。

優秀作品はどれも個性的。みなさんが虫になったら、どのホテルに滞在しますか?

優秀作品はどれも個性的。みなさんが虫になったら、どのホテルに滞在しますか?

ところで、イギリスでは、一般家庭にbee hotel(ハチのためのホテル)設置を呼びかけるプロジェクトがあったり、insect hotelやbug hotel(虫のためのホテル)で検索するとその作り方を紹介したサイトが存在したりします。ホテルと言っても日本にもある鳥の巣箱みたいなものですが、「虫」に住まいを提供するという発想は大変面白いと思います。(日本では、銀座ミツバチプロジェクトが同じ役割を果たしているのかな?)

虫に住まいを提供することは大きな試みではありませんが、ロンドンのような大都市であっても、ビルが建ち並ぶ都会であっても、そのちょっとした工夫で虫たちは果敢に生きていく道を探していけるのかもしれません。また、今の自然環境の中では、農薬の散布や天敵が少ない都市は虫にとって住みやすい場所になりえる可能性もあるのではないでしょうか。虫と人間、あるいは、都市は、まだまだ新しい関係を築いていけるような気がします。

【Via inhabitat

虫のためのホテルを作ってみよう!

この夏、昆虫について勉強してみよう!