こんにちは、greenz.jpで編集アシスタントをしているYaeoです。
みなさん、ビッグイシュー(BIG ISSUE)は知っていますよね? そのビッグイシューを発行しているビックイシュージャパン代表の佐野章二氏によるビッグイシュージャパンの設立当初から現在までを振り返った書籍『ビッグイシューの挑戦』が発売されたました。
「日本では不可能なビジネスモデル」と専門家たちから全否定されながらも、不可能を可能にした軌跡を追った内容となっています。
続きは以下でどうぞ!
1991年にロンドンで生まれた雑誌「ビッグイシュー」。日本では2003年9月に創刊されました。目的はホームレスの人たちの救済ではなく、仕事を提供し自立を応援することです。
その支援の仕組みを見てみましょう。
ビッグイシュージャパンは、はじめに「ビックイシュー」を10冊、ホームレスの方に無料で提供します。その方は、10冊分の売り上げ(3000円)を元手に、それ以降は1冊140円でビッグイシュージャパンから仕入れ、ひきつづき300円で販売するわけです。
つまり1冊売れるごとに160円が彼らの収入になるわけですね! 彼らは売上をあげ続ければ、時間はかかるかもしれませんが、住居を見つけ、定職につき、自活できる生活につなげるという仕組みになっています。
こんな感じで、街角で販売しています。
これは以前聞いた話ですが、定住している住所がないと、仕事を見つけることは本当にむずかしいそうです。そして、仕事がなければ、定住することもできませんよね。そう言う意味では、ビッグイシューの仕組みはすごい、と思います。
さて、設立当初、ビッグイシューのビジネスモデルは、専門家から日本では絶対不可能と言われたそうです。しかし、2010年9月には創刊7周年を迎え、総販売数388万冊、5億748万円の収入を販売者であるホームレスの人たちにもたらしました。これまでに、1090人のホームレスの人たちが販売者として登録し、121人が新しい仕事を見つけて卒業していったそうです。
これほどまでの成功は専門家も予想できなかったようですね。
では、なぜ専門家たちは日本での展開は不可能と言ったのでしょう?
その理由は4つありました。
1.雑誌不況の中、新しい雑誌を創刊する。しかも編集経験はない。
2.フリーペーパーの時代にお金を払って買ってくれるのか。
3.日本では路上でモノを売り買いする習慣がない
4.ホームレスの人たちが雑誌を売りたいと思うのか。またホームレスの人たちから雑誌を買いたいと思うのか。
そんな「絶対不可能」と言われた困難を乗り越え、「ビッグイシュー」を日本に根付かせたのが佐野章二さん。今回の書籍『ビッグイシューの挑戦』では、その軌跡が描かれています。ちなみに、トップ画像の笑顔がステキなおじさまが、佐野さんです。
なお『ビッグイシューの挑戦』は、一般書店で購入できる他に、雑誌「ビッグイシュー」と同様、ホームレスの販売者からも、ご購入することができます。定価1500円のうち、400円が販売者の収入になるので、購入を考えている方は、ぜひホームレスの販売者から購入してみてくださいね!
ビッグイシュー販売場所を探す
『ビッグイシューの挑戦』を購入する