「全日本国民的美少女コンテスト」や「ホリプロタレントスカウトキャラバン」など、日本には数多くの新人発掘オーディションがあるが、米国では、持続可能な社会づくりの一翼を担う人材をユニークな形で募集している。ファッションを通じて社会変革にたずわる新人ファッションモデルの発掘オーディション「Project Green Search」が開催中なのだ。さて、レッドカーペットならぬ”グリーンカーペット”を見事歩くことができるのは、いったい誰に?
「Project Green Search」は、ファッションを通じて持続可能な社会を推進する”エコ系”新人ファッションモデルの発掘オーディション。環境保護や動物愛護・フェアトレードなどの啓発活動として、ファッションモデル・広報担当・ファッションブランド大使を務める人材を募っている。2009年10月11日まで公式ウェブサイトで候補者の応募受付をした後、10月12日から応募者がウェブサイトで公開され、一般ユーザによる投票がスタート。一般投票で選出された10名が最終選考に進み、11月2日~8日に米ロサンゼルスで開催される選考会で優勝者が決定する予定だ。以下のプロモーションビデオでは、リサイクルショップで買った洋服や母から譲りうけたドレスを愛用しているという候補者のひとりが、「Project Green Search」への意気込みを語っている。
このオーディションは、環境意識や社会的倫理観を仕事につなげたいと考えている女性に新たな表現の場を与えることを狙い、エコファッションを扱う「Green Loop」が主催するイベントだ。審査員として、ファッションモデルのSummer Rayne Oakesや、コスメブランド「Josie Maran Cosmetics」の創業者・Josie Maran(ジョジー・マラン)、「The Eco Chick Guide to Life」の著者・Starre Vartanなど、環境意識の高いファッションリーダーたちも参加し、大会を盛り上げている。ちなみに、このオーディションの優勝者は、「Coco Eco Magazine」、「Organic Spa Magazine」、「Peppermint Magazine」、「E, The Environmental Magazine」などのエコファッション誌に取り上げられる予定のほか、1年間「Project Green Search」の顔として活動する見込みだ。
greenz.jp記事「これであなたもエコセレブ? 女優ナタリー・ポートマンがビーガンな靴をデザイン」や「お熱いのはラブだけじゃなくってよ。セレブなエコカップルの活動を一挙紹介!」などでも紹介したとおり、既に著名となったセレブリティが環境保護活動を行うことはあったが、この目的で無名の新人を新たに発掘しようという試みはまだ珍しい。このオーディションが、エコ系ファッションモデルという新しい”グリーンカラージョブ”創出のきっかけになるかもしれないし、ビューティやファッションが社会において果たすべき新しい役割を世の中に認知させる効果もあるだろう。ファッションを手段とし、環境保護や社会変革につなげる取り組みとして、注目に値する代表例だ。
ニューヨーク発グリーンファッション雑誌「Boho Magazine」をチェックしよう。