毎月のアクセス数が700万回を超えるブログサイト、Mashableが、期間限定の募金キャンペーンを展開中だ。大規模な募金活動への拡大を狙うMashable。そのとっておきの戦略とは?
Mashableは、ソーシャル・メディアとweb2.0に特化したブログサイト。といえば、キャンペーンの媒体は想像がつくだろう。
そう、このキャンペーン「Summer of Social Good」の媒体は、TwitterやFacebookをはじめとするソーシャルネットワークやブログ。
その名のとおり、Summer of Social Goodは、「社会益」を追求するキャンペーン。具体的には、ソーシャルネットワーキングを活用して、①The Humane Society(動物愛護)、②LIVESTRONG(がん患者支援)、③Oxfam America(貧困地域支援)、④WWF(自然保護)への寄付金を集める。
Summer of Social Goodを通じて、あなたができることは3つ。情報共有、Tweet、そして、寄付。
寄付した人のほとんどは、Tweetを通じて、キャンペーンのPRをする。誰でも、社会のために何かをしたら、その行為をアピールしたくなるものだ。そういう心理が、成果につながりそうなキャンペーンだ。
キャンペーンがスタートした6月1日から1か月と少し。7月14日現在までに、計8233ドル(約80万円)の寄付金が寄せられた。
Summer of Social Goodの支援団体と、キャンペーン参画メディア
では実際、自分はこのキャンペーンにどう対応するのか、というと、公式ホームページを見て、参加者のポスティングを読んだあとでも、寄付をする気には、まだなっていない。
なぜだろう?
たとえば、このキャンペーンには、以下のような詳細情報が不足している。
・寄付金の何割が実際に支援団体に届けられるのか?
・寄付先はどのようにして選定されたのか?たとえば、緊急性や社会背景などが考慮されているのか?
・寄付金は4団体にどのように振り分けられるのか?
社会のために活動をする団体に寄付するというのは好ましい行為だ。でも、せっかく寄付するのであれば、自分のお金が効率的・効果的に社会に貢献することを確認したい。自分が重要だと考える分野で活動する団体を支援したい。残念ながら、Summer of Social Goodはいまのところ、そういう気持ちには応えてくれない。その点では、以前紹介した国内団体「チャリティ・プラットフォーム」のほうが、一歩先を行っているように思う。
ところで、Summer of Social Goodの支援先の1つであるOxfam Americaは、つい最近、気候変動による貧困層への影響に関する報告書を発表したばかりだ。たとえば、その報告書で挙げられた課題に対して具体的なアクションが提示されていて、そのアクションを実行するための資金が必要だと、このキャンペーンが呼びかけているのなら。私は、もっと積極的に、寄付という選択肢を考えると思う。
Oxfam Americaが発表した報告書「Suffering the Science: Climate change, people, and poverty」
Summer of Social Goodは、6月1日から8月28日までの期間限定キャンペーン。でも、これはMashableの新しいイニシアチブ「Social Media For Social Good」のほんの第一歩に過ぎない。Mashableは今後も、このSocial Media For Social Goodを通じて、ソーシャル・メディアを使った募金活動を続けていく予定だ。
ソーシャル・メディアを、直接的な社会貢献の場に進展させたSummer of Social Good。次なる第二弾は、どんなふうに進化するのか。もしかしたらそれは、今回のキャンペーンの参加者しだいでもあるのかもしれない。
そうか、Summer of Social Goodで私たちができることには、4つ目があった。それは、Mashableへのフィードバック。私はまず、それからしてみようと思う。
Summer of Social Goodに参加する。