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持続可能な世界への第一歩!Googleの環境プロジェクト「Clean Energy 2030」に注目!

Google Energy: Creative Commons. Some Rights Reserved. Photo by filippo minelli

Google Energy: Creative Commons. Some Rights Reserved. Photo by filippo minelli

「人類が使う全ての情報を収集し、整理しよう」という大きな志のもと1998年に設立された米Googleは、10年あまりでいまや押しも押されもせぬ世界的な企業に成長した。そして、今、新たなステージに立っている。持続可能な世界の実現に向けて、大規模なプロジェクト「Clean Energy 2030」をいよいよ始動させたのだ。

2030年までの長期にわたるこのプロジェクトについて、詳しくみてみよう。

GoogleのCEO・Eric Schmidt(エリック・シュミット)は、2008年10月、サンフランシスコで開催された「Commonwealth Club」のスピーチにおいて、Googleの新たな投資プロジェクト「Clean Energy 2030」の内容を公表した。
以下の動画のとおり、このスピーチで、Schimidtは「現在のエネルギー危機は大きな脅威である一方、新規事業への発展や雇用創出、投資機会の拡大など、絶好のビジネスチャンスでもある」と述べ、エネルギー効率の向上・再生可能エネルギーの開発・交通機関のグリーン化の3分野に対して、総額3.86兆ドル(約386兆円)を投資すると宣言している。

まず、Googleは、エネルギー効率の目標値として、2030年までに全米のエネルギーコストを33%削減することを掲げている。具体的には、米GE社との提携による スマートメーターの開発や、家庭からの太陽光発電エネルギーの再販インフラを整備する方針。Googleの試算では、2008年から2030年の22年間で総額8200億ドル(約82兆円)のエネルギーコストが削減できる見込みだという。


google power meterのテレビCM

また、再生可能エネルギーの推進にも積極的に投資。アメリカ全土で再生可能エネルギーの発電を進め、火力発電所を減らすことで化石燃料への依存度を下げる。2008年から2030年までに、風力発電を20ギガワットから380ギガワットに、太陽光発電を1ギガワットから250ギガワットに、地熱発電を2.4ギガワットから80ギガワットにそれぞれ発電能力を増やす。Googleが描くアメリカの供給エネルギーの内訳シナリオは下図のとおりで、電力需要の88%を再生可能エネルギーでまかなうことを目指している。

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US Electricity Generation Scenerio by Clean Energy 2030: Copyright(C)2009 Google All rights reserved. (Google knol「Clean Energy 2030」ホームページより抜粋

さらには、自動車をはじめとする交通機関のグリーン化も積極的に推進する。米国内の運送を飛行機やトラックから鉄道にシフトさせるとともに、2030年までに新車販売の90%をハイブリッド車とすることを目標にしている。

Google Knolでは、このプロジェクトの意義についてこう記している。

「Clean Energy 2030」を提示した大きな目的のひとつは、エネルギーの効率化やグリーン化などについての議論を活発化させることです。

もちろん、「Clean Energy 2030」を通じて莫大な資金が投じられることは、エネルギー効率や再生可能エネルギーの推進に役立つであろう。また、副次的な効果として、新たな事業機会の創出や、雇用の拡大にもつながると期待されている。

しかし、このプロジェクトがより意義深いのは、彼ら自身が述べているように、世界が直面するエネルギー問題から課題を抽出し、解決策のひとつを具体的に社会に提示していること。私たちひとりひとりが、経営者・労働者・投資家・消費者など、それぞれの立場で、この問題を自身のものとしてひきつけ、考えるきっかけを与えてくれている。

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