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日本もようやく開始! カーボンフットプリント商品が試験販売だ

経済産業省プレスリリースより

経済産業省プレスリリースより

スーパーやコンビニでお菓子などを買った人で、もう気づいた人もいるかも?

経済産業省は3月3日、カーボンフットプリントラベルが表示された商品の試験販売を開始した。試験販売にはスーパーマーケットやコンビニエンスストアなど大手が参加。東京都内を中心に食品や歯磨き粉などの商品を売り出す予定だ。

経済産業省はこれまで、「カーボンフットプリント制度」の在り方の検討を進めてきた。また、昨年12月に開催された「エコプロダクツ2008」では、カーボンフットプリントラベルを表示した試行品を展示し、消費者調査などを行った。

今回の試験販売は、次年度以降に検討しているこの制度の市場導入試行事業の、制度の周知とアンケート評価を行うための市場調査。経済産業省は、今回の調査結果により、消費者意識を把握し、来年度以降に行う市場導入試行事業の内容に反映するという。

まずカーボンフットプリント制度をおさらいしよう。これは、製品が販売されるまでの温室効果ガスをCO2量で表示したもの。カーボンフットプリントの普及は、二酸化炭素の排出量の大小という指標が商品選択のものさしのひとつとして加わることになる。

この商品の販売は、二酸化炭素排出量を削減する必要性がどのくらい認識されているかに関係してくる。消費者が二酸化炭素の排出量が少ない商品を選択するようになれば、企業もそういう商品を多く売り出すようになり、排出削減が進展すると考えられる。しかし、排出削減にはコストがかかると考えれば、排出量が少ない商品は価格が高めになることもあるだろう。そうなると、安いものを買いたいという消費者の考え方があるなか、実際にどれくらい購入されるか予想がつきにくい。こういった生活の現状と、いかに折り合いをつけて販売できるかが課題となりそうだ。

それにしても、日本のカーボンフットプリント制度は、やっと動き出した感がいなめない。イギリスでは、2007年3月からすでにWalkers Crisps社のポテトチップで開始されている。この制度が今後の消費生活の中で、どのくらい普及促進されていくのか経過を見守りたい。

カーボンフットプリントの先駆けともいえるWalkers Crisps社