東京の自転車は意外に肩身が狭い。自転車レーンが整備されることを願っている自転車利用者は多いだろう。
車道を走っていて、もの凄いスピードで車がすぐ脇を追い越していったりすると、思わずドキッとする。また、路上駐車車両が出現したり、目一杯左に寄ってくる車があったりすると、前方に行き場を失ってしまう。そうすると、歩道に避難するしかない訳だが、車道から歩道へ上がる段差も結構怖い。角度のない状態で歩道に乗ろうとすると、タイヤが段差に弾かれて、あわや転倒の憂き目に遭う。
かと言って、歩道を走っていると、我が物顔で歩いている歩行者から冷たい視線を浴びせかけられる。交差点ごとにある歩道の段差も、自転車には明らかに優しくない結構な衝撃を受ける。
そうした状況は、国外でも似たような状況のようで、自転車乗りの安全を確保するために、様々な試みがなされている。
カナダのトロントで活動している「Urban Repair Squad (URS)」は、一向に自転車に優しい街作りをしない行政にしびれを切らし、自分たちでゲリラ的に自転車レーンを作ってしまう活動をしている。「宇宙船地球号」の概念提唱者、バックミンスター・フラーの次の言葉を掲げ、既存のシステムに楯突くくらいなら、自分たちでやってしまおうということか。2006年には1Km、2007年には3.4Kmのレーンを自ら作ってしまったという。
“You never change things by fighting the existing reality. To change something, build a new model that makes the existing model obsolete.”
目の前の現実と戦っても物事は変えられない。何かを変えるには、今あるモデルが時代遅れになるような、新しいモデルを作るしかない。
とはいえ、実際にレーンを作るのはコストがかかるし、せっかく作っても行政が修復してしまうこともある。何より、このやり方はちょっと過激?ということで、斬新な試みが登場した。
それがLightLaneだ。自転車レーンが作れないならケータイしてしまおうというもの。原理は簡単で、自転車のサドルからレーザー光線でレーンを照射する仕組み。これなら、どこでも即席レーンが出現、という訳だ。
日本では年間700人を超える人が、アメリカでもおよそ700人が、自転車が関係する事故で命を落としているが、LightLaneが安全な自転車生活のための切り札となるか!?
ここで残念なお知らせを。このLightLaneはコンセプト商品。実用化までは、自転車利用者の安全運転と、ドライバーや歩行者の理解を呼び掛けていくしかないということか…。
安全は一日にしてならず。皆さま、安全運転でお出かけください。
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