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雇用対策に希望の光!国が支援する「田舎で働き隊」とは?

Creative Commons. Some Rights Reserved. Photo by Jacek.NL

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採れたてのおいしそうなイチゴととびっきりフレッシュな笑顔!都会で働いていると、誰でも一度は田舎暮らしに憧れた経験があるはず。

今日はそんな田舎暮らし・田舎での労働を、いよいよ国が主導となって本格支援するという画期的なニュースをお届けしよう。


この支援を打ち出したのは、農林水産省田舎で働きたい人と人手がほしい農村を結ぶ仲介機関を公募し、選ばれた機関に対し助成金を出すと発表した。「農村活性化人材育成派遣支援モデル事業」(通称『田舎で働き隊!』)と名付けられたこの事業は、助成金の総額が最大9億9000万円にも及ぶ大規模な取り組みとなる。

助成対象となる仲介機関は、農村地域が抱える課題の分析、活性化活動への従事を希望する都市部等の人材の募集、農村地域と人材のマッチング、農村地域での研修などに取り組む機関。NPO法人、大学、企業、農協などが想定されている。

ここで重要なのは、研修制度など、人材育成を重視していること。ただ単に人と人を繋ぐだけではなく、農村側、働く側双方のニーズを調査、選定した上で適宜研修を行うなど、本当に必要とされている人材を育てる仕組みを前提としている。息の長い、両者のためになる本当の意味での農村支援が行われる仕組みと言えよう。

単なる田舎への憧れで農村部に行く若者が、すぐに都会に戻ってきてしまうという現状があるという。農村・漁村での仕事は私達が想像するほど甘くないのだ。
今、本当に必要とされているのは、今回の支援対象となる仲介機関のように、受け入れ側と人材、両者の意識の違いを最小限にすることなのかもしれない。このような取り組みが持続可能な田舎暮らしを実現することにつながるのだろう。

公募は2月16日まで受付中。昨年末に総務省から発表された地域力想像プラン(鳩山プラン)の「地域おこし協力隊員」とともに、注目される今回の公募。

年越し派遣村に象徴されるように雇用が揺らぐ現状の中、“田舎で働く”という選択肢も現実のものとなり得るのだろうか。今後の展開を期待を持って見守りたいと思う。