先日、国内最大の映画祭である東京国際映画祭が閉幕したが今月の後半にはTOKYO FILMeXも開かれるし、毎年福岡で開かれているアジアフォーカス福岡国際映画祭、隔年で山形で開かれる山形国際ドキュメンタリー映画祭など国際的な評価が高い映画祭が各地でも目白押しだ。そんな中、昨年からスタートした「国際有機農業映画祭」が東京で開催中だ。
第一回目の昨年と同様、今年も11月16日に開かれるこの映画祭は、その名の通り“有機農業”をテーマとした映画祭。土地を再生する有機農業が生態系や人間社会に及ぼす影響を映画を通して見直そうという企画だ。今年は「土からの平和」をテーマに、土を見直すことですべての生き物が平和に生きられる世界を目指す。作品は日本国内のものが中心だが、フランス、韓国、ニュージーランドからも作品が寄せられ、有機農業と社会の関係を多面的にとらえる試みを行っている。
残念ながら、前売りは完売で現在はキャンセル待ちの受付のみ。どうしても見たい人は申し込んで朗報を待つしかないが、昨年の上映作品の販売や貸し出しも行っているので、上映会を企画してみるのもいいかもしれない。
体にいいからと有機野菜を買う人は多いかもしれないが、有機農業が世界をどのように変えることができるのかということまではなかなか思いが至らないのではないだろうか。考えてみれば人間の生活の根幹でもあり、世界経済の土台でもある農業を、もっと見直すべきときが来ているだ。