「グリーン電力証書」を、家庭用太陽光発電の電力に対しても発行する取り組みが始まる。読売新聞によると、経済産業省が、今月中にも実験を開始するという。
ap bank fesでも取り入れられている「グリーン電力証書」。風力発電などの再生可能エネルギーで発電した「グリーン電力」には環境的な付加価値があるとみなされ、「グリーン電力証書」という形で売買取引ができるという仕組みだ。ap bank fesを例にすると、静岡市内の風力発電施設で発電されたグリーン電力に対して発行されたグリーン証書を購入したため、事実上、グリーン電力でまかなわれているとみなされる、というわけだ。
今回の取り組みは、この「グリーン電力証書」が家庭用太陽光発電の電力に対しても発行されるというもの。参加者の家庭から購入した電力でフェス(音楽フェスティバル)が開催される、なんてことも事実上可能になる。
これまで、グリーン電力証書は企業や市民団体など、まとまった量の電力にしか発行されていなかった。今回の実験では、家庭に発電量を測るメーターを取り付けてデータを集約し、証書を発行する。グリーン電力証書の代金は1家庭あたり年2万~2万5000円程度となる見込みで、そこから認証費用などを差し引いた金額が家庭に支払われる。
このような取り組みは、自治体レベルでも始まっている。愛知県では、6月より買上対象となる住宅用太陽光発電施設の公募を開始した。12月末竣工分まで3期に分けて合計200件の新築される物件を対象にしている。これまで、家庭用太陽光発電に対する補助金制度は数多くの自治体が実施していたが、証書発行というさらに一歩踏み込んだ取り組みにより、普及拡大が期待される。
ますます拡大するグリーン電力。そろそろあなたの家庭でも、検討してみてはどうだろう?