ALEUTIAのサイトより
パソコンといえば電力消費のカタマリといえる存在で、とくにデスクトップとなれば100W級の消費電力だったりする。それが電力不足のエリア(発展途上国など)でコンピュータを普及させるための足かせとなっている。そこでアフリカをはじめとする開発途上地域にコンピュータを普及させることを目指すALEUTIA社(イギリス)が生み出したのが消費電力を抑えたシンプルでコンパクトなコンピュータ『E2』。
「8ワット・コンピューティング」とキャッチコピーがつけられているように、このミニPCは最大消費電力が8Wしかないという。一般的なノートPCでも最大消費電力は50W前後で、低電力モードでも10W前後は消費することを知れば、これがどのくらい少ないか理解できるだろう。その秘密はノースピンドル(HDDなどの回転する記憶装置を持たない)ことにある。メインの記憶装置には4GBのCFカードが使われ、コンピュータの基本となるOSにはUbuntu(無償提供されるLinuxの一種)を採用することでコストを抑えているのだ。
その結果、本体の価格を199ポンド(255ユーロ、389ドル)に抑えることに成功。この低価格も発展途上国での普及にはプラスとなるはず。その上で、電気インフラが整備されていない地域でもコンピューティングできるよう12Wの太陽光発電ソーラーパネルやバッテリーパックと組み合わされたセットも用意されている(499ポンド、633ユーロ、979ドル)。この電源システムでパソコンと液晶モニターを6時間稼動させることができるそうなので教育などの用途ではあれば必要十分だろう。
なお筐体サイズは11.5cm x 11.5cm x 3.5cmとほぼCDケースサイズで重量は505gと非常にコンパクト。防塵タイプのキーボートとの組み合わせもあるので、アウトドア・コンピューティングを楽しみたいという人にオススメかも? もっともソーラーパネルやバッテリーパックとのセット重量は約9kgというから、持ち運んで使うのはちょっとタイヘンかもしれないですが。