長らく照明の中心だった白熱灯だが、そのエネルギー効率に改善が期待できないことから、日本でも2012年には生産中止になりそうな気配。つまり実質的には白熱灯は使用不可になる。実際、蛍光灯を利用した白熱灯の代替製品はずいぶんと普及している。しかし点光源である白熱灯と面光源である蛍光灯は根本的な特性に違いがあって、完全に置き換えるのは難しい面もあるといえる。
そこで注目したいのがLight Emitting Diode、つまり「LED(発光ダイオード)」。白熱灯と同じく点光源であり、また白熱灯が電気抵抗による熱を光に変えているのに対して、LEDは純粋に発光をするので発熱量が小さいのが特徴。熱を持たないということは電力消費も少ないわけ。また光源としての寿命も長く、白熱灯の蛍光灯の4~5倍といわれている。すでに信号機では白熱灯から順次置き換えられていて、消費電力は最大で1/10まで抑えられるということ。
そんな理想的な次世代電球LEDだが、まだまだ製品単価が高いことで普及は進んでいないのが現状だ。とはいえLEDのメーカーでありIDEC株式会社(大阪)では世界初となる全館照明LEDの建家を2008年3月に竣工。その試算では「電力使用量 =63,000Kwh減 (154,000Kwh→91,000Kwh)、CO2排出量 =27トン減 (66トン→39トン)」と環境性能は高いという。またLED化することで「蛍光灯に含まれる水銀からフリー」になっているのも見逃せない。
IDEC SALES OFFICE
ガス灯、白熱灯、蛍光灯につづく『第四の明かり』としてLEDが照明の主役に躍り出る日もそう遠くないのかもしれませんね。