4月13日(日)に行われたロンドンマラソンに、足には古タイヤで作ったシューズ、手には盾とやり、そして鮮やかな色の伝統衣装を身にまとったマサイの戦士が出場!
ロンドンマラソンは、真の意味での「市民マラソン大会」の実現を目指して1981年に始まった世界最大の市民マラソン大会だ。今年で、27回目を迎える本大会に、参加したマサイの戦士は20代男性の6人。海外に行くのはもちろん、マラソンを体験するのも初めてのことだったという。ロンドンマラソンの特徴は、個人による寄付、マラソンの収益の残り、スポンサーからの収益などから多額の寄付金が集められ、ロンドンマラソンチャリティ基金を通じて非営利団体に寄付されるということ。彼らは干ばつが深刻なタンザニア北部の村のため、井戸を掘り起こす資金を得るために参加したのだ。参加前には、「一切給水をしない」と宣言。重いやりと盾を手にゴールを目指した。
リーダーのイサヤ氏が途中で気分を悪くし、一人が病院に付きそい途中退場するなどのアクシデントもあったが、6人中4人が、5時間24分47秒で完走を果たした。
Creative Commons. Some Rights Reserved. Photo by McTumshie
この市民のための市民によるロンドンマラソンを企画・創設したのはオリンピックの障害競走の元チャンピオンであり、スポーツジャーナリストのクリス・ブラッシャー氏。第一回ロンドンマラソンは1981年3月29日に開催され、7,747人が参加から、現在では、応募定員を相当数超える4万人以上のランナーが参加するまでとなった。
日本の市民マラソンといえば、東京マラソンが有名だが、最近は、芸能人ばかりの参加が目立つ「メディアのための」というイメージがぬぐえない。来年は東京マラソンの芸能人ニュースよりも、もっと中身のあるニュースが聞きたいものだ。