日本人のほっこりタイムには必需品の日本茶。さて、飲み終わった後の茶かすはどうしている?最近では、緑茶に含まれるフラボノイドが消臭効果があるとして、消臭剤として活用している人もいるだろう。この、さまざまな用途で活用されいる茶かすが、今度は製鉄燃料である石炭コークスの代用品バイオコークスの原料として注目されている。
バイオコークスとは、飲料工場から大量に排出・廃棄されている「茶かす」や「コーヒーかす」をはじめ、ほぼ全ての植物性由来廃棄物から製造が可能な新型バイオ・リサイクル燃料である。原料の100%を活用できる高いリサイクル性に加え、カーボンニュートラルな植物が原料となるため、CO2の排出量削減にもつながるというわけだ。
北海道恵庭市の近畿大資源再生研究所内にはこのバイオコークスを量産できる装置を設置し、製鉄燃料「石炭コークス」の代用品を目指し、2008年3月から実証実験を開始し、2009年までの実用化を目指している。将来的には工業用だけではなく、家庭用燃料としての活用も期待できそうだ。
飲料メーカーや家庭から出る膨大な「かす」が私たちのエネルギーに代わり、生活を潤す。ゴミも、CO2も出ない理想な循環型社会のカタチが誕生するかも。
「かす」って残りものの意味だけれど、本当は「かす」なんて地球にはないのかもしれないですね。