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ゲームで世界を救え!

スーダン難民シミュレーションゲーム「Darfur is Dying」
現在でもスーダンで続く「ダルフール紛争」。スーダン難民として武装集団から逃げ延びるシミュレーションゲーム、「Darfur is Dying」をご存知だろうか。難民のひとりとしてこのゲームの中で実際に動いて、その実感をレポートしてみた。
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「Darfur is Dying」のタイトル画面

今、北アフリカのスーダンで大変な虐殺が進行中なのをご存じだろうか。これは「ダルフール紛争」と呼ばれていて、スーダン政府に支援されたアラブ人によるジャンジャウィードと呼ばれる民兵と地域の非アラブ人住民との間に起きている民族紛争だ。この紛争で2003年2月の衝突以降、2006年2月時点での概算で18万人が既に殺害された。

そんな状況をなんとかしようと、ゲームクリエイターたちが立ち上がった。暴力が渦巻く状況の中で生き残るサバイバルゲーム「Darfur is Dying」を制作したのだ。スーダンの難民であるあなたは、命の危険を冒しても井戸に水をくみに行き、武装集団に包囲された難民キャンプで7日間生き延びなければならない。

実際に遊んでみるが……

このゲームを、実際に遊んでみた。はじめに、プレイヤーを大人から子どもまで選ぶ。筆者は30歳の男性を選んでみた。すると「武装集団に見つかって殺される可能性が高いため、男性の成人が水をくみに行くことは非常にまれです。ほかの誰かを選んでください」と表示される。なるほど、ということで12歳の女の子を選んでみる。

大人になるほどたくさんの水を運べるが、見つかる確率が高くなる
井戸は砂漠の中、5.5キロメートル離れている

走り回る武装トラックから身を隠しながら時間をかけて、なんとか5キロメートル先にある井戸に到着した。すると「気を付けて! ポリタンクが重いので、帰りは速く走れないぞ」というメッセージが。なるほど、だんだんと疲れてきて、ペースも落ちてくる。気がつくと、背後に武装集団が……。ああ! 捕まってしまった……。
「ダルフールの少女たちは、武装集団による暴力、レイプ、拉致の危険と隣り合わせです」というメッセージが。

次々と試すが、小さい子や女性は足が遅くてどうしても捕まってしまう。ゲームとはいえ、かなりダークな気分。残るは12歳の男の子。足が速く、なんとか生還。しかし、男の子が運べる水の量はたかが知れている。その水はコミュニティを維持するために、飲み水、生活用水や建物を建てたり、野菜を育てるのに使われる。

難民キャンプの悲しい現実

難民キャンプ内には難民たちのテント、病院、NGOキャンプ、畑、トイレなどがあり、それぞれをクリックすると、さまざまなストーリーが読める。全身を焼かれた男性、7人の子どもと生き別れて精神的におかしくなってしまった母親など、壮絶な話ばかり。なんとも悲しい気分になってくる。

下にならんでいるのはキャンプの状態を表示するメーター

ところがそうこうしているうちに、武装集団の攻撃警告が。「今すぐアクションを」というボタンを押すと「ブッシュ大統領に手紙を送る」「投資の引き上げをアピールする」「友人に教える」などのリンクが……ゲームを通して、彼らの状況の一端が実感できて、そして実際にアクションができる、というわけ。

世界を変えるゲームが増えている!

このゲーム、すでに75万回もダウンロードされたそうだが、今、社会的目的を持つゲームが増え続けている。ソトコトでも過去に紹介した国連の世界食糧計画(WFP)によるゲーム「Food Force」もそのひとつ。「Food Force」はすでに200万回ダウンロードされ、日本語化もされた。わたしも実際にゲームをしてみて、ダルフール難民の惨状を身近に感じることができた。ゲームを通して現実の悲しさ、恐ろしさ、そしてアクションすることの重要性を肌で学べたように思う。今までにない、新しい経験だ。あなたも、一度遊んでみてはいかが?

公式サイト

Darfur is Dying http://www.darfurisdying.com/index.html
Food Force http://www.foodforce.konami.jp/