仕事中にメールやSNSが気になってしまう人、必見! “今やるべきこと” だけに集中させてくれる白いボタン「Saent」

この記事をスマートフォンやパソコンから読んでいるであろう、みなさん。

突然ですが、毎日どれくらいの通知やメッセージを受けとっていますか? ひょっとしたら、今まさに友だちからLINEのメッセージが送られてきたよ! なんて人もいるかもしれません。

しかし、のんびりしている時ならまだしも、「よしっ集中するぞ!」というときにポーンと鳴る通知音。うっかりメッセージや通知をクリックして、ムダな時間を過ごしてしまった…。そんな経験がある方は、多いのではないでしょうか。

そんな現代に生きるわたしたちの強い味方になってくれるプロダクトを見つけてきました。それが今回紹介する、こちらの白いボタン「Saent」です。
 

「Saent」は、ボタンを押すと設定したアプリを一定時間ミュートしてくれるというシンプルな仕組み。もちろんミュートするアプリや時間は、自分の好きなように選ぶことができます。

さらに作業が終わると、生産性を0から100のスコアで評価し、同僚や友達と競いあうことも可能。これらの記録にもとづいて「何曜日にもっとも集中できているのか?」などのデータをまとめたレポートも送ってくれます。自分の集中力や生産性のリズムを把握することもできそうです。
 

「Saent」を開発したのは、もともとウェブデザインや映画の仕事をしていたTim Metz(以下、ティムさん)。

ティムさんは、ヨーロッパやアフリカで忙しく働いていた26歳のとき、自分で自分の仕事をコントロールできていないことに気づいたといいます。

メールは受信箱からとめどなく溢れ、耐えきれないほどのタスクに明け暮れる日々。そんな追いつめられた環境では、クリエイティブな仕事に集中して取り組めなくなってしまったのだとか。

そんなときに出会ったのが、デビッド・アレン著の『仕事を成し遂げる技術―ストレスなく生産性を発揮する方法』。

この本では、やらねばならないタスクやプロジェクトたちを頭の中からスッキリ追いだし、ひとつひとつの作業自体に集中するためのメソッドが説明されています。ティムさんがこの本から学んだアドバイスをこつこつ実践していったところ、これまでにない仕事に取り組むチャンスが舞いこむようになったのだそう。

同じ悩みを抱えた人に、自身の経験から学んだことを共有したい」。そんな思いから「Saent」は生まれたと話すティムさんは、生産性について次のように語っています。

わたしは幸運なことに、今までずっと自分が大好きな仕事をやってくることができました。これが実現できた理由のひとつは、集中すべきことにちゃんと集中してきたことだと思っています。わたしにとって、本当の意味での生産性に欠かせない要素です。

左はデザイナーのRussel Hainesさん、右がティムさん

マルチタスキングは万能ではない?

ティムさんのように「自分で自分の仕事をコントロールできていない」と悩んでいる人は、世のなかにたくさんいるのではないでしょうか。すさまじい速さで情報がやりとりされていく時代においては、タスクをつぎつぎに処理していくことが正義とされる風潮もあります。

実際、すこし前に注目された「マルチタスキング」も、そんな時代を生きぬく方法のひとつでした。同時にいくつもの仕事を並行して進めるマルチタスキングは、たしかに理想的なように思えます。しかし、マルチタスキングで生産性を高めることができる人は、ごくごく少数だという説もあるのだとか。

ほとんどの人ができるのは「タスクスイッチング(タスク切り替え)」だけで、マルチタスキングはけっして万能薬ではないのかもしれません。

ティムさんが「Saent」を通じて提案したのは、ひとつのやるべきことに集中する時間を大切にすること。これは、とめどなくタスクが降ってくる忙しい日々のなかで、ついついおろそかにしがちなことではないでしょうか。

スマートフォンやパソコンに触れる時間を減らす「デジタル・デトックス」が話題になったのも、多くの人がひとつのことに集中する時間が少ないと実感していることの表れのようにも思えます。

「このところ何だか集中できなくてモヤモヤしているんだよね」と感じている方は、この機会に、やるべきことだけに集中する時間や環境をつくる工夫をしてみるといいかもしれません。

そうして積み上げたやるべきことに集中した時間が、ティムさんのようにやりたい仕事を実現していくことにつながっていくはずです。

[via Saent, INDIEGOGO, FastCoDesign, Medium]

(Text: 向晴香)