ISSUE ☆日本と世界のソーシャルデザイン

1 year ago - 2015.05.05

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ジュースの空き容器が、おもちゃに大変身! IDEOにも認められたMaurizio Bricolaさんが考える、ゴミを生み出さないためのデザインって?

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みなさんは、飲み終わったあとのペットボトルや空き缶の処分って、どうしていますか? 

最近は、空き容器のリサイクルについて色々な情報が発信されていますが、まだまだ使い道に困って捨ててしまう方は多いのではないでしょうか。

そんな空き容器をデザインの力で変身させる、素敵なプロジェクトが話題を呼んでいます。

オランダ人デザイナーのMaurizio Bricola(以下、マウリジオさん)が始めたのは、空き容器をおもちゃに変えてしまうプロジェクト。どれも空き容器の面影は感じますが、子どもが手に取りやすいデザインのものばかりです。
 
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色の塗り方次第で様々な種類のくるまをつくることができます。

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このようにちょっとした工夫で、キャップをタイヤに変えてしまうことも。

また、おもちゃ以外にも「Battle Stack」というコンセプトも提案。アルファベットや数字が描かれた小型の容器を、ブロックのように積み重ねることで単語を覚えたり、算数を学ぶことができます。

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では、どのような仕掛けで空き容器がおもちゃになるのでしょうか? その答えは、ボトルに貼るビニールのパッケージデザインのステッカーにありました。

マウリジオさんは、ロゴ以外の面部分をおもちゃのデザインに変え、容器にペットボトルにキャップをはめ込むだけで、空き容器を変身させているのです。これはシンプルなアイデアではありますが、ロゴ以外の面のデザインを工夫していくことで、多種多様なおもちゃを生み出す可能性を秘めています。

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ある日、マウリジオさんが耳にしたのは、発展途上国の子どもたちのこと。ケニアやマラウィなど、多くの発展途上国の田舎では、子どもがおもちゃを買える店は少なく、また買い与える経済的余裕が無いこともしばしばだといいます。

おもちゃを買うお金や店がなくても、飲み終わったジュースの瓶や缶などの容器はどこにでもあるものです。だからこそ私たちは、それを遊びのために使えるよう、考え直すべきだと思いました。

と話す、マウリジオさん。

デザインチームはマラウィでの実験的なプロトタイプ制作をもう終えていて、アイデアを発展させることに興味を持っている2つの食品会社に声をかけ、製品化も視野に入っている段階だといいます。

マウリジオさんは、このアイデアを世界的なデザインファーム「IDEO」が仕掛ける、貧困に苦しむ5歳までの子どもたちを支援するためのデザインコンテスト「the Amplify Challenge」に出展。現在、ファイナリストに選出されているほど、注目を浴びているようです。

自社のロゴ以外のデザインを容器に貼り付けることについて、企業が違和感を抱くこともあるかもしれません。

でも、もし企業がすでに強いブランド力を持っているのならば、空いているスペースを社会のために開放することが、従来型のデザインにはない新たな価値をもたらすことに気づかされるのではないでしょうか。

と、マウリジオさんは話します。

消費社会を生きていく上で、どうしても増えてしまうゴミ。私たちも今一度自分のまわりを見回してみて、ゴミを生み出さないためのデザインについて考えてみませんか?

[via fastcoexist, IDEO.org]
(Text: 岡田弘太郎)

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IDEO.ORG

writer ライターリスト

岡田 弘太郎

岡田 弘太郎

greenz ジュニアライター 1994年東京生まれ。『SENSORS』や『greenz.jp』で執筆の他、複数の媒体で編集に携わる。大学ではデザイン思考を専攻。趣味は音楽鑑賞とDJ。好きな食べ物は、きしめんです。

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