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カリフォルニアに色が変化するパブリックアートが出現! 生きるように姿を変えながら、常に新しい街の魅力をつくりだす「Shifting Topographies」

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最近街中を歩いていると、よく目にするようになったパブリックアート。実際、東京・六本木周辺には、10点以上のパブリックアートが設置されていて、それら作品をめぐる見学ツアーも開催されているといいます。

とはいえ、都市部を中心にパブリックアートが増える一方で、私たちが意識的にじっくり眺めて楽しむ時間は、まだまだ少ないかもしれません。

人々が自然と眺めてしまう、素敵な街の景観を生み出すパブリックアートが生まれれば、街の魅力も常にアップデートしていけるのでは? そんな問いのヒントを、オークランドに出現した、とあるパブリックアートに見つけました。

今回ご紹介する「Shifting Topographies」は、カリフォルニアのオークランドにある、BART(地下鉄)の駅に出現したパブリックアート。なんとこの作品は天候の変化に従って、カメレオンのように変幻自在に色を変え、その場所を通るたびに違うアートになるんです!

実際、どのように色が変化するのか気になりますよね? 「Shifting Topographies」は、渦をまき風景のように見える彫刻に特殊なコーディングを施すことによって、色が変わっているように見せています。
 
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このパブリックアートの特徴は、太陽の昇る位置や、霧や雨などの大気の状態によって大きく色を変えるところ。ある時にはひすい色、そして別のときには海のように澄んだ青色を描いてくれます。
 
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太陽が沈み、夜になるとまた違った側面を私たちに見せてくれます。周辺の海と、すぐ近くのサンフランシスコでかつて隆盛したサイケデリックな模様をモチーフとし、作品の表面に光を投影することによって、新しいイメージを描いているそう。
 
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実際に色が変化している様子を収録したビデオ

このパブリックアートを製作したのは、シアトルを拠点に活動するアーティストのDan Corsonさん。製作にあたって受けたインスピレーションの源について、次のように語っています。

この作品を色が変化するように設計したのは、緑と金色に彩られたオークランドの丘や、サンフランシスコ湾近郊で灰、青、緑の三色が織りなす波の美しさにインスピレーションを受けたからなんです。

また、オークランドの”車文化”(*)にも影響を受けたし、この作品がBART駅の入り口の象徴になることも嬉しいよ。

(*「Sideshow」という車やバイクによるスタンツを披露する違法な集会が、オークランドで開かれてきたという経緯がある)

サイケデリックな模様に、車文化からの影響。まさに、このオークランドという場所だからこそのデザインがされているわけですね!

アートに時間や季節性をもたせ、通りかかる人々に驚きをあたえ、新鮮な気持ちにさせてくれる「Shifting Topographies」。パブリックアートの、街への新しい寄り添い方を提案してくれるこの作品は、これからの日本のまちづくりのヒントになりそうです。

実際、人と人のインタラクティブな関係性を用いてアートを変容させることに取り組んでいる、チームラボもパブリックアートの設計を手がけているそうで、生きるように変化するパブリックアートが、まちづくりの象徴になっていく日は確実に近づいていると思います。

みなさんもこれからの都市の未来に、どんなパブリックアートが寄り添えばいいのか、思いを馳せてみませんか? ぜひアイデアが浮かんだら、コメント欄に書き込んでください!

[via citylab, Dan Corson]