12月10日から開始!「とことんNPOサポートプロジェクト2012」 研修+専門家派遣のしくみで団体ごとの課題をじっくり解決

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今、日本が国を挙げてNPO支援に取り組んでいるのをご存知ですか?

内閣府は昨年と今年、「新しい公共支援事業」の一環として、市民活動の支援を強化しています。47都道府県に振り分けられた予算を活用し、東京都が推進する事業が「とことんNPOサポートプロジェクト2012」。今月中旬から2013年3月にかけて、特定非営利活動法人NPOサポートセンターが実施します。

研修に加え、団体ごとの課題を引き出す「個別相談」、さらに団体の課題解決に、適切な専門家を紹介する「専門家派遣」のしくみが特徴的です。非営利団体で活動する人なら誰でも無料で受けられます。

知識を得るよりも、それを現場で実践することのほうがずっと難しい。現場での実践まで考え抜かれた研修とは、具体的にどんな内容なのでしょうか?

11月末から募集が始まっているこのプロジェクトについて、NPOサポートセンター 事務局長代行の小堀悠さんにお話をうかがってきました。

知識を得るだけではない、実践を見据えた連続講座

研修ではアウトプットを重視し、ワークショップを通じて実践的に学びます

研修ではアウトプットを重視し、ワークショップを通じて実践的に学びます

ここで重視しているのは、「プロジェクトで学んだことを現場で活かす」という点。NPOが活動する上で実際に抱えている課題をテーマにし、研修終了後にそれぞれのNPOの活動をしっかりと改善することを目的にしています。

早速、講座内容を見せていただくと……

『ミーティング運営・イベント集客・年間計画作成 組織&チーム運営に必要な3つの要素①(講師:呉 哲煥)』
『NPO広報“早わかり”広報活動の整理とアクション(講師:小久保 啓)』
『企業担当者の本音から学ぶ企業との協働企画作成のポイント(講師:渡邉 文隆)』
『チームで取組む基盤強化を実現する組織の“自己診断”(講師:古瀬 繁範)』
『オンラインで共感を生む「メッセージ」のつくり方(講師:イケダ ハヤト)』

……などなど、扱うテーマの幅広さに驚きます。

上に挙げた講座は、20人ほどの少人数で、2~4コマ連続で行われる「連続講座」の一部。これが全部で35講座、そのほかに1コマ完結の「単発講座」が35講座あります(講座一覧はコチラ)。

「連続講座」には、次回までの課題や演習などのほか、そのテーマに沿って参加者同士で一緒に考えるワークショップも取り入れています。学んだ内容を自分の団体に持ち帰り、活動に落とし込んでいただくことを目指しているので、なかなか聴講スタイルの講座だけでは補えないところがありますよね。

と、NPOサポートセンターの小堀さんは話します。

昨年度実施時は、約50講座を300~400人ほどが受講し、延べ参加人数は1200人に上りました。それを踏まえて、今年は2倍程度の参加を見込んでいます。

日々の活動の中で、後回しになりがちな組織運営の視点

NPOサポートセンター 事務局長代行の小堀悠さん

NPOサポートセンター 事務局長代行の小堀悠さん

NPOサポートセンターは、1998年のNPO法成立よりも前から民間団体の支援を目的に活動し、来年で設立20周年を迎えます。これまでも、NPOの組織運営強化をテーマにしたサポート事業や、企業や行政との協業のコーディネート、市民活動に関する調査などに取り組んできました。

ファンドレイジングから人材の採用まで、組織を運営する難しさは、NPOも企業も同じ。

ですが、そもそも企業や行政の手が届いていない社会的なニーズに注目しているNPOの場合、その課題の解決にばかり目が行き、自分たちの長期的な事業展開について考えるのは後回しになりがちのようです。

そのせいで、せっかく意義のある公益事業をしているのに、活動が行き詰まってしまうケースも少なくありません。活動が認められて規模が大きくなれば、専任者もそれだけ必要になり、組織を運営する視点が不可欠になります。

ただ、組織運営の課題はファンドレイジングから広報戦略、スタッフの採用計画の立案、ボランティアのモチベーション向上など、自己流ではなかなか難しいテーマばかりです。そして、いずれも現場に落とし込まなければ意味がありません。だから、とことんプロジェクトでは“現場で役立つ”ことに100%の重きを置いて計画しているのです。

講師はいずれも、その分野に精通した方々ばかり。写真はご自身もNPOでの活動経験がある、地域経営論を専門とする松本祐一氏による講座

講師はいずれも、その分野に精通した方々ばかり。写真はご自身もNPOでの活動経験がある、地域経営論を専門とする松本祐一氏による講座

講座の切り口だけでなく、研修後も学んだ内容をしっかり活動に根付かせられる設計は、従来から福祉や教育、国際協力など支援するNPOの分野を限っていないNPOサポートセンターの知見が活かされているといえそうです。

とことんプロジェクトは参加条件に分野の区切りはないので、同じテーマに課題を感じている人同士、分野を越えた横のつながりも期待できます。

それぞれの団体独自のニーズに応える“専門家派遣”

昨年度の専門家派遣の様子。障害者の自立と権利の確立に向けて活動を行うDPI日本会議に、ファンドレイジングの専門家として(株)ファンドレックスの吉田憲司氏が訪れました

昨年度の専門家派遣の様子。障害者の自立と権利の確立に向けて活動を行うDPI日本会議に、ファンドレイジングの専門家として(株)ファンドレックスの吉田憲司氏が訪れました

70講座200コマもの研修やワークショップは、自分のニーズに合わせて無料で受けることができます。加えて、このプロジェクトでは、団体の課題に応じてさまざまな分野の専門家をマッチングし、個別の学びの場を設ける“専門家派遣”という仕組みが特徴的です。

昨年度実施時は42団体に専門家が派遣され、今年は120団体の受け入れ体制を整えています。実際に、昨年度のプロジェクトに参加した団体は、研修から約半年たった今でも学んだ内容を組織の運営に活かせている様子。

私たちの従来の支援プログラムを以前から利用していたある団体は、最初は赤字が課題でしたが、参加者や支援者が増えて赤字が解消したら、今度は扱う金額や事業の種類が増大したことで会計処理が煩雑になってしまっていました。

彼らは昨年度のとことんプロジェクトに参加し、専門家の手を借りて、会計処理の方法を学ぶだけでなくそれを無理なく日常的に進められる体制づくりまで行いました。体制が整ったからこそより積極的に支援者の拡大に取り組み、現在では順調に活動を続けられているそうです。

また、別の団体ではファンドレイジングの講座を学び、先日ニュースレターで『寄付者が無事に100人に達した』と報告してくれました。しっかりと現場の活動に活かされていることがわかり、嬉しいニュースでしたね。

内部のメンバーだけでは気づかなかった課題を見つける機会にも

ほかにも昨年は、「自分たちの組織のリスク管理を考えたい」という団体に、リスクマネジメントの専門家をアサインしたケースや、デザイナーを迎えてスタッフそれぞれの活動のイメージをディスカッションし、最終的に団体ロゴを制作したケースもあったそう。

また、本当の課題は内部にいると意外と気がつかなかったりするものです。申請書に書かれた課題が「広報活動」でも、ヒアリングをしてみると「根本は体制づくりにあるんじゃないの?」とか、「団体の意義がぶれているんじゃないの?」といった別の課題に行き着くことも。

各種講座ももちろん大いに活用してほしいですが、個別相談や専門家派遣を見越したヒアリングは、どちらかというと自分たちの組織全体を考える機会になると思います。

一方で、私たちにとってはまだ把握できていないNPOの課題を知る機会になるので、今回のプロジェクトに留まらず、今後の支援にも十分反映させていきたいと考えています。

さらに今年は、事務局による専門家の紹介に加え、NPOの側から依頼したい専門家を提案できる制度を設けました。例えば、団体の日頃の活動を知っているファシリテーターに「団体のステートメントを考え直す合宿に参加してもらいたい」といった相談をすることもできます。NPO法人であるグリーンズも現在、専門家派遣への応募を検討中。実施する際はまたレポートする予定です。

人気の講座、特に人数が限られる連続講座は早めに定員に達してしまうことも。まずはプロジェクトのサイトをチェックしてみましょう!

【実施概要】
■実施期間
2012年12月10日~2013年3月29日

■受付締切
研修受講日から2013年3月29日(金)まで

■個別相談
個別相談日(40日間/予約制)を設けています。詳細は研修時に案内。

■専門家派遣(派遣要件)
(1) 専門家派遣実施までに申込団体に所属するスタッフが研修を受講していること
(2) 専門家派遣内容が受講した研修に関連したテーマであること
※審査あり/審査等についての詳細はサイトをご覧ください

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