最近、丸の内朝大学や自由大学なんていう社会人でも参加できる「学びの場」が増えています。学びたいことがあれば学生でも社会人でも主婦でも定年退職者でも学べるというのが今の時代、そんな「学び」をさらに深めるための近道といえばプライベートレッスンではないでしょうか。1対1で学ぶことで上達は格段に早くなります。そんなプライベートレッスンをしてくれるコーチ/講師とユーザをつなげるサービスが6月15日に正式オープンしました。
そのサービスは「Cyta.jp」。このサイトには、英会話や楽器、スポーツから、ビジネスで使えるソフトウェア、資格取得のための学習、将棋のような趣味まで様々な「習い事」を教えてくれる先生が載っています。
こういうサービスは別に珍しくはありません。しかし、Cyta.jpは既存のサービスとは少し違います。
例えば、リクルートには「おしえるまなべる」というサービスがあります。このサービスは、「なにか教えたい」という人が先生として登録し、生徒は登録された先生の中からよさそうな人を探してレッスンを申し込むことができるというものです。この場合、先生を選ぶ基準となるのはこれまでに教わった生徒からのクチコミが中心になります。クチコミは判断材料としてとても参考になりますが、ある程度の数が集まらないと判断基準になりえませんし、相性もあるのでクチコミが良いからと言って先生としての質が担保されるわけではありません。
これに対して、Cyta.jpでは独自に採用基準を設け、認定試験を実施、さらに実際に採用するコーチとは必ず面接を行い、それをクリアした人だけを採用するそうです。この結果、応募者100人中採用されるのは約11人、サイトを運営する側がサイトの要求に見合ったコーチだけを採用するので、ある基準を上回るという質が担保されるわけです。
そして、もうひとつの特徴はウェブ上で様々なツールを提供していることです。決済もネットでできますし、サイト内で先生とメッセージを交換したり、学習内容を記録したり、他の受講生と交流したりすることもできます。レッスンで会う以外にもコミュニケーションを取ることが出来れば、生徒の学びは深まるし、先生としても生徒がリピートしてくれることで多くのレッスンを行うことができるようになります。
このシステムでは、学ぶ側としてはやりたいことを気軽に、しかもプライベートレッスンという形ではじめることができ、教える側としてもどこかのスクールに所属ぜずに個人として教える場を得ることができます。コーチになれるのは「プロ」だけですが、必ずしも教えることのプロでなくてもよく、プロのカメラマンがカメラを教える、デザイナーがイラストレーターを教える、外国に居住経験のある人がその国の言葉を教える、というケースもよく見られます。つまり、専門的な職業や知識を持っていれば、別の仕事をしながら「教える」こともプロとして出来るようになる可能性があるということです。
そしてこれは、学ぶ側としても教える側としても、働き方や生き方に変化をもたらすきっかけになるものだということではないでしょうか? 新しい知識や技術を身につけて生活を変える、新しい仕事を手に入れて生き方を変える、そんな変化を求める人達が出会う場としてもこのサイトは機能するのかもしれませんね。
これからの“働き方”について考える