米国の「Kickstarter」と「IndieGoGo」は、クラウドファンディングの代表的なプラットフォーム。これまでに、数多くのプロジェクトが資金調達を行い、ユニークなプロダクトやサービスが次々と生まれてきました。そして、このように、クラウドファンディングからの“卒業生”が増えるにつれ、クラウドファンディングプラットフォーム発のプロダクトのみを集めたマーケットプレイス「Outgrow.me」がじわじわと注目を集めています。
「Outgrow.me」は、KickstarterもしくはIndieGoGoで資金調達に成功し、商品化に至ったプロダクトが購入できるオンラインマーケットプレイス。ユーザは、スマホアクセサリ・時計・ファッション・財布といったカテゴリや、価格帯ごとに、プロダクトを検索できます。中には、資金調達の実施当時、greenz.jpでも採り上げたウォッチ型iPod nanoはめ込みキット「TikTok/LunaTik」や、安価でオシャレな3Dプリンタ「FORM 1」、Kickstarterで目標額の10倍を超える1027万米ドル(約8.6億円)を調達した薄型スマートウォッチ「Pebble」など、大人気アイテムもラインナップされていますよ。
各プロダクトの詳細ページでは、Kickstarter/IndiesGoGoで公開されたプロモーション動画や、これらのプラットフォームでの資金調達の実績もチェックできます。欲しいプロダクトが見つかったら、右側のボタン「Buy Now!」をクリック。あとの購入手続は、一般的なオンラインショッピングサイトとほぼ同じです。
クラウドファンディングプラットフォームで資金調達を実施するプロジェクトの中には、支援者へのインセンティブとして、出資額に応じ、新商品の進呈や割引購入サービスの付与など、報酬を提供するケースが多く見受けられます。
たとえば「TikTok/LunaTik」の開発プロジェクトでは、25米ドル(約2,360円)以上の出資に対して「TikTok」、50米ドル(約4,720円)以上なら「LunaTik」、70米ドル(約6,610円)以上には「TikTok」と「LunaTik」の両方を進呈。このプロダクトにいち早く目を付けたファンが殺到したことでも話題になりました。
「Outgrow.me」は、このようなクラウドファンディング実施時の“先行買い”の機会を逃した一般ユーザと、商品化されたプロダクトの販売機会を増やしたいプロジェクトとをつなぐオンラインプラットフォーム。とりわけ、既存の販路を持たないスタートアップ企業や独立系ベンチャーにとっては、広く資金が調達できるKickstarterやIndieGoGoのようなクラウドファンディングサービスのみならず、「Outgrow.me」のようなプロダクトの販売・プロモーションをサポートするサービスも、重要な役割を担っているといえるでしょう。