私たちが住む町の、高架下や路地裏の壁にある落書き。ある時はアートのような、しかしある時は住む場所の外観を壊してしまうようなものもあります。でも、”愛すべき落書き”っていったいどんなものでしょうか?今回紹介する「Grass Paint」に、そのヒントが隠されているかもしれません!
「Grass Paint」のコンセプトはいたってシンプル。落書きから植物が生えてくる、というものです。考えたのは韓国の国立大学KAISTの教授Bae氏とデザイン事務所ID+IM。世界的なデザインアワードであるred dotのデザインコンセプト部門を受賞しました。
しかし、落書きから植物が生えてくると言われてもピンとくる方は少ないかと思います。どういうことなのでしょうか?
仕組みも簡単。天然接着剤とパルプ、植物栄養分・肥料、そして植物の種がミックスされたものにペイントローラーをつけるだけ。瓦礫の壁でもアスファルトの道でも、場所を問わず、塗るように植物の種を敷くことができます。
現在はプロトタイプ段階とのことですが、実際に使うとなると、「しっかり育てることができるの?」などそれなりの懸念点もありそうですね。
もともとは「街を汚す落書きをどうしたら楽しく、かつ環境に優しいかたちにすることができるだろう?」という発想から生まれましたこのアイデアですが、下の画像のように駐車場の白線を”緑線”にひくなど、いろいろ応用が考えられそうです。
greenz.jpでも前に「苔をつかったタイポグラフィ」を紹介しましたが、植物を街の新しいサインに生かすことは、緑の少ない都心をグリーンに彩る”プチ緑化運動”になるかもしれませんね。
あなたなら、どんなところにグリーンを植えますか?
(text: Kazuki Ishikawa)
[via Co.DESIGN]
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