科学技術の進歩によって、世界にはさまざまなプロダクトが生まれ、私たちの生活はさらに便利で豊かなものになっています。この数年のうちにも、スマートフォンやタブレットの登場によって、日常生活の多くの不便さが解消されました。
そして、最先端のテクノロジーはわたしたちの日常生活を“さらに”豊かにするだけではなく、身体的ハンディキャップを持つ方の生活をサポートするためにも劇的な進化を遂げています。
今回は、身体的ハンディキャップの克服を目指すべく開発されている海外最新プロダクトを5つご紹介いたします!
1.アイトラッキング・コミュニケーションシステム
全身麻痺の患者が、病床でもコミュニケーションをとれるように開発されたアイ・トラッキング・システムです。患者はスクリーン上のキーボードを目で追うことでタイピングすることができます。タイピングされた文字は、読み上げソフトによって音声になります。またキーボードだけではなく、数百種類のフレーズが用意されていたり、シーン別のイラストなどを選択することができるので、小児患者や自閉症患者なども利用することができます。
2.歩行サポート音声デバイス
視覚障がい者の方のためのパーソナル・ナビゲーション・デバイスです。視覚障がい者にとっては、知らない街を歩く時はもちろんのこと、近所を歩く時にも道に迷ってしまう恐れがあります。このデバイスはGPSを搭載しており、利用者が道を歩く際に、向かっている方向や、今いる地点の情報を音声で伝えてくれます。このデバイスは、これまでのデバイスよりも74%の小型化に成功し、価格も295ドルに抑えました。開発によって、一般向けに普及できるレベルになりました。
The Kapten PLUS Personal Navigation Device
3.視覚障がい者用自動車
エンジニアのDennis Hongが開発している視覚障がい者用の自動車です。車体に搭載されたカメラやセンサーが周辺の物体を認識し、それを運転手に音と振動で伝えます。座席や専用のグローブを振動させたり、ヘッドセットから圧縮された空気を放出し物体のバーチャルイメージを伝えます。このような装置を駆使して、ブラインド状態でも感覚的に自動車を運転することを可能にします。この開発で生まれる技術は、他の分野でも活かせそうですので、これからの展開がとても楽しみです。
4.ロボットアーム
セグウェイの開発者Dean Kamenが取り組む新しいプロジェクトはロボットアームです。このロボットアームは利用者の神経と連動しており、利用者は頭の中で思い描いたように義手を操作することができます。デモの段階ですが、握手をしたりグラスをつかむことはもちろんのこと、ぶどうの皮むきにも成功しています。軽量化にも成功しており、4kg弱のロボットアームは利用者の負担も軽減します。実用化が待ち遠しいですね。
5.階段をのぼれる車イス
こちらも同じくDean Kamenの開発チームのプロダクト。セグウェイ同様、車体自らがバランスを取ることができるので、特殊なタイヤを駆使して階段を登ることでできます。これまで車イスが階段を登るためには、まわりのサポートが必要でした。しかし、 サポートを頼むことが車イス利用者の精神的負担になったり、運ばれる際に危険がともなっていました。この車イスが実用化されれば、そのような問題が解決されます。セグウェイ同様、世界的な普及が待ち遠しいですね。
The iBot Stair-Climbing Wheelchair
ご紹介は以上です。いかがでしたでしょうか?紹介したテクノロジーの中には、身体的ハンディキャップの克服を目指すべく開発されつつも、その技術が他分野への応用の可能性を秘めているものもあります。革新的なテクノロジーによって世界中の誰もが不自由のない生活を送ることのできる未来は、すぐそこにあるかもしれません。
( via Mashable )
国内でもハンディキャップを克服する最先端技術が!