きゃ~、おいしそう!
デパ地下のお総菜売り場ってどれも魅力的で目移りしちゃいますよね?
そんなデパ地下の楽しみ方をちょっとエコシフトする取り組み「おかえりプレート」が始まりました!
場所は高島屋のデパ地下。お惣菜の容器を返却するとプレゼントがもらえる特別メニューを、3月10日までの期間限定で発売している。使い捨てパッケージの概念を変える新しい取り組みだ。
メニューは「フランス風じゃがいもグラタン」「3種きのこのハンバーグドリア」の2種。リユースできる磁器性の耐熱容器で販売されるので、電子レンジやオーブンであたためてそのままお皿としても使え、機能性も抜群だ。あたため直し必須のホットメニュー。お皿を移し変える手間も省けて、その上プラスチックや紙の容器より上質にテーブルを演出できてしまうとは、なんともうれしいですよね。
食べ終わったら、容器を洗ってお店に返却。すると、「おかえりプレゼント」として、RF1のキッシュなどがもらえるうれしい特典付き。このお総菜も紙の袋に入れるだけの簡易包装になっているとか。これで、捨てられるはずの容器ゴミがひとつ、削減できたことになる。
この取り組みは、高島屋、洋総菜ブランド「RF1」を展開するロック・フィールド、京都エコ容器包装・商品推進協議会が、環境省「平成20年度 地域における容器包装廃棄物3R推進モデル事業」の一環として、共同で実施するもの。まずは実験として3月10日まで、髙島屋京都店・髙島屋東京店・髙島屋玉川店の3店舗における「RF1」売場にて販売される。返却は3月31日まで可能。
「RF1」を運営するロック・フィールドの広報担当竹原さんによると、開始から2週間の回収率は1割ほど。ちょっと低い?と思ってしまうが、もともとのスタートはグラタンなどのメニューをおいしく食べていただくために、紙のお皿よりも磁器性の容器付きで販売したいという思いから始まったもので、容器は家で使ってもらってもかまわない、と思っていたのだとか。確かに、返却されなくても家で活用されれば、ゴミにならなくて済むことに変わりない。プラスチックパッケージなどの捨てやすい素材が、ゴミを増やす結果につながっているのであって、容器を変えることで“おうちリユース”を促すのもこの実験の大きな意味となるだろう。
ロック・フィールドでは、これまでもビー・エコ・ボックスという紙容器のランチボックスを販売したり、オーガニック素材にこだわったりと、環境への取り組みを実施してきた。今回の実験ではお客様にアンケートを実施しており、今後はそれを生かしてさらに取り組みを広げていく予定だという。
大量のゴミを排出し続ける私たち日本人の生活。しかし、エコ意識の高まりによるゴミ削減の動きはじわじわと浸透し、結果となってきている。平成18年度の環境省「一般廃棄物処理事業実態調査」によると、日本人一人当たりのゴミ排出量はピーク値の平成12年から、約6%減少しているのだ!
でも、生活を見直すと、もっともっとゴミは減らせるはず!
特に、家庭から出るゴミの約6割(容積比)といわれる容器包装廃棄物は、まだまだ減らす余地がありますよね?ゴミ箱にたまるのはいつも商品パッケージばかり、なんて人も多いはず。ちょっと考えてみよう。
パッケージゴミを減らす方法は、大きく分けると3つあるのではないだろうか。
1:包装そのものを減らす(製造企業の工夫、過剰包装を断る、など)
2:生活者が自分の容器を持参する(マイカップ、マイバッグなど)
3:容器をリユースする(イベント会場のリユースカップなど)
不況の中、外食に変わり伸びを見せる中食(なかしょく)産業。テイクアウト形式の食事では、どうしてもゴミが増えてしまう。お総菜購入時のゴミ削減方法となると、2の方法になりそうだが、今回は3の発想、リユースを買い物に取り入れたところが画期的だ。
お総菜のお皿はお料理ごとにそれぞれ!
Creative Commons. Some Rights Reserved. Photo by Patrick Q
今回のグラタンもそうだが、お総菜は種類が多様なため、テイクアウトにはその料理にあった容器が必要となる。汁物がこぼれる、大きさがあわないなどのトラブルが予想され、“マイ容器”はちょっとハードルが高かったかもしれない。それに対し、今回のおかえりプレートは、お買い物におけるレストラン的発想といえるリユース。おいしく、美しい料理を容器ごとそのまま持ち帰り、食べたら返却。昔は当たり前だった出前容器の返却と似た感覚ともいえるかもしれない。
今回の実験次第では、ひょっとしたらお総菜にはリユース制度の方がマッチしていると言えるのかも。今後の広がりに期待したいところ!
あなたがデパ地下常連さんなら、ぜひ「おかえりプレート」を試してみて!それぞれの生活スタイルに合った方法を考えれば、日本のゴミ問題をもう一歩前へ動かす力になるはずだ。
さて、あなたは何から始めてみますか?
「おかえりプレート」の仕組みをチェック!
「家庭のごみを減らす工夫ランキング」気になる1位は?