人類が月面に到達してから来年で40年、しかし月面に降り立った人間はわずか12人。しかも1973年以降の35年間はひとりも月面に足を踏み入れていない。その理由にはさまざまなことが考えられるけれど、なぜ人間は月にいくことをやめてしまったのか? そして月に行くことの意義とは何だったのか?
これは一人の人間には小さな一歩だが、人類にとっては大きな飛躍だ
とは人類で初めて月に降り立ったアポロ11号のアームストロング船長のあまりに有名な一言。これはまさに真実だ。しかしその“大きな飛躍”からはや40年がたつが、私たちは次の一歩を踏み出せていない。そこで、40年前に達成された偉業を今一度見直してみようというのが映画『ザ・ムーン』なのだ!
(c) Dox Productions Limited 2007. All rights reserved
NASAは実は資料として10000本にも及ぶ16mmフィルムの映像を保有している。今回、膨大な未公開映像から貴重で鮮明な映像を厳選して使用、今まで誰も見たことがなかったアポロ計画の全容が明らかになる。同時に、月に降り立った宇宙飛行士たちにインタビューを行い、月に立つという経験について聞いた。
『アポロ13』でアカデミー賞2部門を受賞したロン・ハワードが提供するこのドキュメンタリー作品は、今改めて人類が月に立ったことの意味を問うことで、翻って私たちに新たな視点から地球を見つめさせる。
ある宇宙飛行士は言う、
我々は月を知ることで、実は地球について知った
遠く離れた月で親指を立てると、親指の裏に地球が隠れる
すべてが隠れる
愛する人たちも仕事も地球自体の問題も
すべて隠れてしまう
我々は何と小さな存在だろう
だが何と幸せだろう
この肉体をもって生まれてきて
この美しい地球で人生を謳歌することができて
共に提供:NASA
来年2009年はガリレオ・ガリレイが初めて望遠鏡を夜空に向けてから400年という記念の年であり、国際天文年と定められている。そしてこの映画『ザ・ムーン』は国際天文年日本委員会公認イベントでもあるのだ。
宇宙、それはわれわれの生活とは隔絶した遠い世界の話のようであるが、地球は間違いなく宇宙に浮かぶ星であり、宇宙はわれわれと無関係では決してない。地球環境が未曾有の危機を迎えている今こそ宇宙に目を向けて、そこから大きな目で地球を見つめなおしてみれば、そこから何かわかるかもしれない。
宇宙からの視点をわれわれに提供するこの『ザ・ムーン』は私たちにそんな希望を抱かせる映画だ。
『ザ・ムーン』
Presented byロン・ハワード『アポロ13』
監督:デイヴィッド・シントン
主演:アポロ計画の宇宙飛行士達
バズ・オルドリン(11号)、マイク・コリンズ(11号)、デイヴ・スコット(9号/15号)、ジーン・サーナン(10号/17号)、ジム・ロヴェル(8号/13号)、ジョン・ヤング(10号/16号)、エドガー・ミッチェル(14号) 他
製作:ディスカバリー・フィルムズ、DOXプロダクション、フィルム4、パッション・ピクチャーズ
(c) Dox Productions Limited 2007. All rights reserved
配給:アスミック・エース
2009年1月16日(金)よりTOHOシネマズ 六本木ヒルズ他全国ロードショー