アメリカの金融危機、大変なことになってますね。
自然の実態から離れた数字の上でのお金が
ひとり歩きするって、恐ろしいことなんですね。
今日はそんな「お金」についての広告。
ブラジルにある銀行のシリーズ広告です。
コピーとビジュアルの
オーソドックスなグラフィック広告ですが、
メッセージがなかなか考え深いのです。
シリーズを通してのコピーは
「Bank of the Planet.情報と動きを起こす投資を」。
地球規模の視点でものを見ると、
ゴミを外に捨てるなんていうことはできません。
なぜなら、「外」というものはないからです。
世界はつながっているのですから、
ゴミを「なくす」なんていうことはできないんですね。
捨て方を考える以前に、ゴミを出さない生活に
変えていかないといけませんね。
私たちがエネルギー消費のかたちを変えないなら、
再生可能エネルギーの利用は何の意味もありません。
たしかに再生可能エネルギーが
どんどん実用化されているからといって、
そのエネルギーを使って大量生産、大量消費の
サイクルをくり返しているのであれば、
いずれどこかに負荷をかけてしまいますよね。
私たちの星を変えるのは意識であり、
意識をつくるのは教育です。
教育が十分でないことが貧困を生み、
貧困が森林伐採などの環境破壊を招いている
というケースが世界のあちこちで見られます。
もとを断たない限り、どんな環境対策も意味がありません。
すべての人が問題を共有して、意識を高めるために、
教育は欠かせないんですよね。
やたら深いコピーワークのこのシリーズ。
こんなメッセージを出す以上、
広告主である銀行はその経営姿勢が厳しく問われますよね。
相当な覚悟がいる広告だと思います。
日本の銀行に、こんな勇気はあるでしょうか?