まるで木漏れ日の中でバスを待っている気分を味わえそうなバス停『Bottlestop』。実は、外観以外にも、5つのグリーンの要素が!
グリーンな要素1:資源の再利用
まず一つ目のグリーンな要素は、資源の再利用。『Bottlestop』に近づいてみると、ステンドグラスのように見える緑色のガラスが、実は空き瓶であることが分かる。ここケンタッキー州レキシントン市ではお馴染みのAle8-1というジンジャーエールの空き瓶だ。『Bottlestop』をデザインしたAaron Scales氏は、付近の道端に放置されていた空き瓶からインスピレーションを得たという。
グリーンな要素2:LED照明
夜になると、『Bottlestop』の姿は一転する。ライトアップしているのは、消費電力の少ないLED照明だ。
グリーンな要素3:太陽光発電
そして、その照明に電力を提供するのは、『Bottlestop』のルーフに設置された太陽光発電設備。
グリーンな要素4:公共交通機関利用の促進
4つ目のグリーンな要素を挙げる前に、『Bottlestop』が誕生した経緯について、少し説明しよう。
『Bottlestop』は、『Art in Motion』というデザインコンペの入賞作品だ。このコンペでは、パブリックアートの要素を組み込んだバス停のデザインが募集された。コンペのスポンサーを務め、『Bottlestop』設置に資金を投入したのは、ケンタッキー州の交通局。なんでも、州の研究によって、公共施設の充実やパブリックアートの設置によって、バスなどの公共交通機関の利用率が上がると実証されているのだとか。マイカーで移動する人たちが、公共交通機関を使うようになれば、人々の移動による環境負荷は減る。
グリーンな要素5:地元コミュニティの参画
『Bottlestop』のコンセプトは、地元の事業主や個人にもインスピレーションを与えた。太陽パネル設置業者、電気屋、建築家、アーティスト、電気技師などがプロジェクトに注いだ時間や資材や専門知識は、300万円相当以上になるという。
つまり、『Bottlestop』は、地元の人々に支えられて実現したプロジェクトなのだ。そのオーガニックでローカルなプロセスこそ、『Bottlestop』が持つ最も重要なグリーンな要素なのかもしれない。
今月末、『Art in Motion』第二弾が開催される。今回募集されているのは、植物を活用したパブリックアートを組み込んだバス停のデザイン。どんなデザインが登場するのか、今から楽しみだ。
サンフランシスコ市には、こんなバス停が。