最近よく耳にする「ソーシャルデザイン」という言葉。
なんとなく”社会のための何か”というイメージだけれど、そもそもどういう定義で語られるものなんだろう?そこにはどんな可能性が秘められているんだろう?
“シズオカ”をキーワードに集まる人々のプラットフォーム、グリーンドリンクス静岡。14回目となる今回はgreenz.jpのフクヘン・小野裕之さんをお迎えし、そんな”ソーシャルデザイン”にまつわるたくさんの「?」を投げかけてみました。
静岡にもファンが多いgreenz.jp。なんと告知から一晩で定員オーバーになってしまうほどの大盛況ぶりでした!
小野裕之さん
前半は、小野さんによるプレゼンテーション。会場にいるほぼ全員がすでにグリーンズを知っていましたが、改めてそのコンセプトや活動内容を理解することができました。
グリーンズが取り上げる記事はどれも、関わっている人が純粋な気持ちで”自分ごと”として始めていたり、一石二鳥どころではなく三鳥にも四鳥にもなる、思わず人に伝えたくなるようなプロジェクト。そして自分への見返りだけではなく、未来への贈り物として考えているような意志のあるプロジェクト。そんな事例をヒントとして共有できるのが「greenz.jp」なのですね。
「ほしい未来は、つくろう」というタグラインには、誰かが決めた幸せや豊かさの基準ではなく、小さくてもいいから自分がほしい未来を考えながらつくっていこうよ、という思いが込められているそうです。”変える”のではなく”つくる”。ここにもグリーンズの考えるソーシャルデザインの要素が感じられました。
最終目標は、ソーシャルデザインの生態系をつくること。つまり、誰もが社会を豊かにするためのプロジェクトや企てを生み出しやすい状況を作ることなのだそうです。
7月に新たに始まった「リトルトーキョー」も、そういった思いの延長線上にある活動。しなやかだけれどはっきりとしたコンセプトを持つグリーンズの、これからの展開にワクワクします!
ところで。
東京からのお客さんには、しぞーかおでんでしょ!
ということで、この日はコマトラ特製おでんパーティでした。
おでんと言えばのれん…(特設)
参加者の皆さんには、名札に好きなおでんの具を書いてもらいました。ランキングの結果はこちら。
1位:だいこん
2位:たまご
3位:はんぺん(黒か白かは未記入/ちなみに静岡でははんぺんと言えば”黒”です。)
海野尚史さん
そして後半は、株式会社しずおかオンラインの代表・海野尚史さんをゲストインタビュアーにお迎えしました。
地元情報が集まる口コミサイト「eしずおかブログ」やフリーマガジン「womo」など静岡に密着したメディアを多数運営されている経営者でありながら、いつでもニコニコと穏和な空気をまとっている海野さん。自身のブログ「unnote」でこのような言葉を綴っていました。
小さなみんなの“良いニュース”を、同じ街に暮らす人々が共有できれば、静岡をもっと好きになれる、そしてさらに魅力溢れる街に育っていく。
そんな、少しグリーンズと通じる価値観を持つ海野さんと小野さんの対談の様子が、eしずおかの連載コラム「ひと月にひとりの物語」に掲載されることに!小野さんがグリーンズと関わることになったきっかけや、”はたらくこと”についてなど、たくさんの印象に残る言葉を聞くことができました。
小野さんの話はとてもリアルで、活動をしっかりと事業化している点や、あらゆる情報をオープンに話してくれるのが特徴的。「ソーシャルデザイン」という言葉に対して、ふわっとつかみ所がないイメージだったのが解消された気がしました。ある意味”理想的”な価値観で、でも着実に緻密に「ほしい未来をつくる」ために動いているグリーンズの姿、これからも意識していきたいと思います。
あまりの大人数に会場であるコマトラ2Fの床が抜けないかと終始ヒヤヒヤの3時間でしたが、それも嬉しい悲鳴!ご参加くださった皆さん、ありがとうございました。
(Text:井上泉、Photo:水田佳宏)