男性の皆さんにとって、ひげ剃りは毎日欠かせない日用品の一つ。毎日使うものだけに、替え刃やクリームを買いに行く手間やコストに、面倒くささを感じる方もいるかもしれません。
Andy Katz Mayfield(以下、アンディさん)とJeff Raider(以下、ジェフさん)が始めた「Harry’s」は、そういった声に応えながら、社会貢献も組み込んだマーケティングで、いま話題になっています。
「Harry’s」は、2011年から、安くて高品質なひげ剃りやクリームをオンライン限定で販売してきました。彼らがオンライン販売に限定した理由について、アンディさんはこのように話しています。
アメリカでは、ひげ剃りは刃物なので、店員に鍵のかかったショーケースから出してもらわなければいけません。それを待つことも面倒だし、レジで支払うときに高いなと感じたんです。オンラインで販売することでそのような手間は省けるし、安く販売できるし、何より直接お客さんとつながれるんです。
安いだけでなく、長い時間をかけてデザインして商品化した「Harry’s」のひげ剃りとクリームは、その品質も評判です。
ドイツの職人が手掛けた刃は、「Harry’s」の売りのひとつ。
彼らの商品がさらに注目を浴びるきっかけになったのが、「Give A Shave」というプロジェクト。ひげ剃りの注文が一本入るごとに、同じ商品が彼らの選んだ支援団体へ寄付される仕組みです。
このプログラムを通して「Harry’s」が応援しているのが、「The Mission Continues」という、退役軍人をサポートする団体。彼らは6ヶ月間のプログラムを提供し、退役した軍人たちの社会復帰と、地域コミュニティへの参加を支援する活動を2007年から行ってきました。
「Harry’s」は、退役軍人たちが身なりを整えて、それぞれのコミュニティでの生活をしていくサポートとして、ひげ剃りを寄付しています。
「Give a Shave」は、お客さんにコミュニティで起きていることを知らせ、広めてもらうためのプラットフォームなんです。
と、ジェフさん。
アンディさんとジェフさんは、「The Mission Continues」の他にも、「Harry’s」のウェブサイトを通じて、更なる支援先を募集しています。
左がアンディさん、右がジェフさん
消費者が支援者になれるだけでなく、どのような社会課題があり、その問題解決に向けて活動している人々の様子を広める役割も果たしている「Give a Shave」。
彼らのような、One for One(一品の注文につき、一品を寄付する仕組み)の仕組みを使ったプロジェクトは、「TOMS」の靴を筆頭に、海外を中心に少しずつ広まりつつあります。日本でも、この仕組みを利用したプロジェクトが増えていってほしいですね!