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空いているガレージを住宅に!ホームレスに部屋と仕事を与える一石二鳥のパッシブハウス

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「ビッグイシュー」発祥の地・ロンドンでは、これまでに多くのホームレス対策が行われてきましたが、新たに、部屋と仕事の両方を提供する画期的な家づくりが考案されています。

提案者はロンドンの建築家Levitt Bernstein(レビット・バーンスタイン)。デザインで社会問題を解決する「building trsut」のコンペで優勝したその企画は、使われていない駐車スペースに一時的な家を建てるというものでした。

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想定された街 Hackneyは、ロンドン北東部にある低所得者層が多く住むエリア。ここでは自家用車を持つ人は少なく、ほとんどのガレージが空いていて犯罪を促す原因にもなっています。

そこでレビット氏は空いたガレージに、簡単に組立てることのできるプレハブ住宅を建てることを考えました。個室には寝室と浴室があり、キッチンとダイニングは共同、それとランドリーが各5ヵ所。パッシブハウスの構造を利用し、暖房も冷房も必要ありません。そして何より、デザインも素敵ですね!

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左側が共同スペース、右側が個室

一時的な住居という前提であることと、ガレージは数年内に取り壊される可能性もあるため、建物は簡単にガレージから取り外したり、また他のどこかに建てるようことができるような設計になっています。さらに、住民であるホームレスの方が新たな就職先を探すことができるように、このシンプルな設計を学ぶことで、建築の知識と技術を身につけることもできるのです。

レビットは次のステップとして、地元の企画委員とNGOと協力し、このプロジェクトを実現させようとしています。住宅の提供だけでなく、仕事探しにもつなげるこのアイデアは日本でも応用できそうです。

[via GOOD]