つい、紙ではなくプラスチック包装の商品を選んだ。
使い捨てビニール袋を手提げ代わりに使った。
脱プラスチックが世界で加速し、社会の意識も変わりつつある一方、日常でこのような行動をとってしまうことはありませんか? そこで注目したいのが「新聞バッグ」。みなさんも、持ち手がついたオシャレな新聞バッグを目にしたことがあるのではないでしょうか。
手提げ袋として使うのはもちろん、庭で咲いた草花や採れすぎた野菜を入れてご近所さんにおすそ分けしたり、旅先で入手した新聞やフリーペーパーでつくってお土産を入れたり。つくった側も、もらった側も、ちょっとうれしくなりますよね。
ビニール袋が有料化され、プラスチック包装紙もビニール袋も「買うもの」となった今、読み終えた新聞紙からバッグをつくれば、わざわざ買わずに、しかも楽しく脱プラスチックが実践できます。今回ご紹介するのは、はじめてでも簡単にできる「新聞バッグ」のつくり方です。
ポイントは“楽しくて簡単”かつ“使い勝手の良さ”
新聞バッグのつくり方とはつまるところ、折り紙。折ってのりづけすればできあがる至ってシンプルな方法です。
折り方やサイズなどいろいろありますが、まずは無理なく暮らしに取り入れるために、「日常で使いやすいこと」「簡単で楽しめること」をポイントにして、おすすめのつくり方をご紹介します。
できあがりの形がこちら。かさばらないコンパクトさに加え、マチがあるので自立できて、意外にしっかり入るという機能性も持ち合わせています。
パタパタと折ってのりづけ
「新聞バッグ」のつくりかた
まずは、本体からつくっていきましょう 。
1.新聞紙見開きを半分に折り、横向きに置く。
2.中面の右端をのりで貼り合わせる。
3.裏返して、上から約1.5cmの所まで、折り上げる(端の貼り合わさっていない方が右側にくることがポイント)。
4.右端(目安幅2cm)を折り込む。
5.反対側を、折り目に合わせて折る。
6.1枚目をめくり、右端の内側(矢印部分)をのりで貼り合わせる。
7.めくっておいた1枚目も上からのりで貼り合わせる。
8.下辺(バッグの底になる部分)を、上から約3cmの所まで折り上げる。
9.折り上げた底を開いて 、両端に三角形を折る。
10.底面を折りたたむ(上下が少し重なるように)。
11.開いて、上側の赤線部分にのりづけし、折りたたむ。
12.下側の赤線部分にものりづけし、折る。
これで本体のできあがりです。
続いて、持ち手をつくります。
13. 見開きの新聞紙を4等分に切る。角から巻き、最後をのりづけして棒をつくる。同じものを2本つくり、好きな長さで切る(目安30cm)。
14.新聞紙1/24を2枚用意し、写真のように半分に折る。
15.棒を折り曲げ、下の部分をのりづけする。
16.全面にのりづけして、折りたたんで貼り合わせる。同じものを2つつくる。
17.つくった持ち手部分を、バッグの内側にのりで取り付ける。
18.もう片方にも取り付けたら、完成!
かかる時間は約10分。子どもから大人まで無理なくつくることができます。気に入ったデザインを表面にすれば、オリジナルなバッグへと仕上がりますよ。新聞がなければお気に入りのカレンダーからつくってもいいし、持ち手を省略して紙袋にしてもいい。自由にアレンジしやすい新聞バッグは、創造的で、誰もが楽しめるものです 。
暮らしの幅を広げてくれる
身につけておきたいレシピ
近くのお店まで車で往復30分かかる筆者にとって、わざわざお店まで買いに走らずとも、必要なとき家にある新聞紙とのりでささっとつくれてしまう新聞バッグは、まさに身につけておきたい レシピです。
“つくり方”という知識は、モノとは違って一生もの。新聞バッグをつくるという日常を通して、脱プラスチックな暮らしから、あるものをいかす暮らしへと広がっていくのかもしれませんね。
また、新聞バッグの特徴には、折り方や枚数を変えると大きさが調節でき、アレンジのしやすさが挙げられます。焼き菓子やパンが入れられる小サイズから、大サイズ、ワインバッグまで、新聞紙を使っていろいろな種類のバッグができるほど。簡単なうえに自由度が高いので、自分だけのオリジナルをつくれることもひとつの楽しみです。
楽しく無理せず、日常から脱プラスチックを実践してみましょう。
(編集:廣畑七絵)