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八ヶ岳の麓で、酪農デビューする。長野県佐久穂町で、循環型農業にも関わる「酪農サポーター」に挑戦してみませんか? #仲間募集

この求人のグリーンズジョブでの募集期間は2023年1月30日(月)〜2023月2月20日(月)です。
募集の詳細については記事末をご覧ください。
「牛が好き」
「動物を相手に仕事がしたい」

そんな気持ちから酪農に興味があるけれど、酪農家になるのはハードルが高い…という方も多いはず。そんな方にぜひお届けしたいのが、今回の求人です。

日本では、未経験から酪農の世界に飛び込む選択肢があるのをご存知でしょうか。酪農家が休みをとる際に酪農家に代わって、搾乳や飼料給与などの作業を行う「酪農ヘルパー」が、全国で活躍しているのです。

そして今、長野県佐久穂町で、酪農家の仕事をサポートする「酪農サポーター」という仕事も生まれています。

そんな「酪農サポーター」とは、いったいどのような仕事なのか。佐久穂町を取材しました。

「酪農サポーター」という仕事

東京駅から新幹線で約80分。軽井沢駅の隣である佐久平駅から、今度は車で30分ほど。ここが今回の舞台である、長野県佐久穂町(さくほまち)。

佐久穂町は、2005年に佐久町と八千穂村が合併して発足した、新しいまちです。人口はおよそ1.1万人。八ヶ岳や茂来山などの山々に囲まれ、町の中心には南北に流れる千曲川が。豊かな水と日照量の多さ、昼夜の寒暖差といった自然環境をいかして、水稲、野菜、花、果樹の栽培、そして酪農・養豚などが営まれています。

豊かな自然が広がる佐久穂町の風景(提供:佐久穂町役場)

農業が盛んな佐久穂町ですが、町の農業産出額の1割を占める酪農は大事な産業。町内で生産される生乳は「ぽっぽ牛乳」で有名な株式会社ヤツレンに年間約3300トン出荷され、牛乳やソフトクリーム、チーズ、ヨーグルトなどの乳製品に加工されるなど、県内外の食卓を豊かにしています。(ちなみに「ぽっぽ牛乳」は長野県民にはお馴染みの牛乳。私自身も毎日飲んでいます。)

そんな佐久穂町で、「酪農サポーター」を募集することに。地域おこし協力隊として、2023年の春から来られる人を募っています。まずは募集の背景について、産業振興課の潮田雅晴(うしおだ・まさはる)さんにお話を伺いました。

東京都出身の潮田さん。結婚を機に佐久穂町へ移住したそう

潮田さん 町内では、酪農の持続可能な体制づくりが課題なんです。

現在、佐久穂町には7軒の酪農家さんがいます。みなさん家族経営で、小規模で営んでおり、後継者不足で廃業が危ぶまれていた時期もありました。最近では跡継ぎ世代が経営に参加しており、明るい兆しは見えてるのですが、それでも限られた人数で経営をしなければならないので、大きな負担がかかっているんです。

もともと、酪農の分野には「酪農ヘルパー」という仕事があります。酪農は朝夕2回の搾乳作業が欠かせないため、365日休みがなく、畜産の中でも最も休みがとりづらい分野だといわれています。酪農の事業を持続していくためには、酪農家が休みを取れる体制が欠かせません。

そこで、酪農家が休む際に代わりに搾乳や餌やり、牛舎の掃除などを行うのが酪農ヘルパー。日常的にも、人手の足りない酪農家の手伝いを行う酪農ヘルパーは、酪農に欠かせない存在として全国で活躍しています。

佐久穂町では「酪農サポーター」という名称で、町内にある7軒の酪農家のサポートを行う2名を募集しています。

具体的にはどのような業務があるのでしょうか。

潮田さん ひとつは牛舎の掃除、餌やり、搾乳、子牛の哺乳、といった牛舎での作業です。日によって酪農サポーターが作業に行く酪農家さんは異なりますが、基本的には朝と夕方の2回あります。

もうひとつは、堆肥づくり。佐久穂町では、牛のフンを堆肥にし、それを耕種農家が活用する…という循環型農業を目指しています。そのための良質な堆肥づくりに向けた取り組みを、酪農家や先輩地域おこし協力隊、関係者と一緒に進めていただきます。

すでに堆肥をつくる機械はあるものの、酪農家さんたちも日頃の業務に追われてあまり手がまわっていない状態だそう。酪農サポーターとなる方も、牛舎での仕事に慣れたタイミングで、農家さんにどんな肥料があったらいいかなどヒアリングをしたり、情報収集をして進めてもらうことをイメージしているようです。

ちなみに、牛舎での作業のない昼間は休憩したり、ほかの作業や副業をしてもいいとのこと。また週に1度、町役場の方と近況報告や相談など、話す時間を設けるそうです。

子牛の世話も酪農サポーターの仕事のひとつ

専門的な業務に思えますが、酪農に関する知識や経験はなくても大丈夫なのでしょうか?

潮田さん 大丈夫です。というのも、酪農家さんごとにやり方などが異なるので、やりながら覚えていく、というかたちになると思います。

もちろん体を動かす仕事ですが、重労働ではないので女性でもできますし、なにより動物が好きな人、そしていろんな人と関わるので、コミュニケーションがちゃんととれる人に来てもらえたらいいですね。

酪農にまつわることなら、なんでも経験できる環境

とはいえ、いきなり初心者が酪農の仕事ができるのか、ちょっと不安ですよね。そこで支えてくれるのが、「株式会社八千穂TMRセンター」の有賀文泰(ありが・ふみやす)さんです。

頼れる兄貴肌の有賀さん

八千穂TMRセンターは、“酪農家が創った、酪農家のための会社”。こだわった飼料づくりに取り組み、町内外の酪農家へ配送しています。

牛は、人間と同じで、食べるものが変われば体も変わります。つまり、飼料が乳質に大きな影響を与えるのです。そんな重要な飼料を通して酪農を支えているTMRセンターですが、酪農サポーターはここTMRセンターを拠点に、各酪農家のもとをまわります。

有賀さん いつ、どこの酪農家さんに行くかは、酪農家さんと調整して、こちらでスケジュールを組む予定です。朝の開始時間は場所によって5時だったり6時だったり、バラバラ。なぜなら、搾乳した生乳は車で回収されて工場へ運ばれるのですが、その車が1軒ずつ順番に回っていくので、それに合わせて搾乳時間が決まるんです。スーパーフレキシブルな仕事ですね。

かつて大手飼料会社で働いていたという有賀さん。酪農に関する知識は膨大です。

有賀さん 酪農サポーターには、基本的には牛舎で働いてもらうことがメインですが、もし希望があれば、飼料づくりや堆肥づくり、就農に向けた準備など、なんでもできる環境が整っています。もちろん私たちも教えたり手伝ったりしますよ。

TMRセンターでつくられている飼料の原料

有賀さんからは「酪農サポーターの活躍を支えたい」と言う強い思いを感じます。その背景には、町の酪農への危機感もあるようです。

現在、酪農家は全国的に減少しているそう。酪農家が廃業することは、それに付随する事業もなくなるということです。地域にもたらす影響は小さくありません。ましてや、人口1.1万人の町に及ぼす影響はとても大きいもの。だからこそ、酪農サポーターは佐久穂町にとっても希望なのです。

そんな酪農サポーターには、どんな人が向いているか聞いてみました。

有賀さん やっぱり、やる気は大事。「アルプスの少女ハイジ」みたいなきれいなイメージで来られるとギャップがあるので困りますが、自分も「酪農家だ」という意識を持って働いてもらえるといいですね。

牛も生き物なので、かわいがったり丁寧に作業したりすれば、その分いい反応がかえってきます。餌を変えると乳質も変わるし、すぐ結果がわかるので、よく観察することも大事です。何か気づいたり困ったりしたときは、ちゃんとホウレンソウ(報告・連絡・相談)できる人だといいですね。

「いつか酪農をやってみたい人」には、ぴったりな機会

実際の酪農ヘルパーのお仕事は、どのようなものなのでしょうか。酪農ヘルパーとして働いていた経験を持つ篠原沙保(しのはら・さほ)さんにお話を伺いました。

篠原沙保さんと、そのご家族。夫・庸平さんの実家は佐久穂町で代々酪農を営み、現在は沙保さんもともに働いています

沙保さんは農業の専門学校に通っていた際に酪農ヘルパーの仕事を知り、3年ほど佐久穂町とその近隣町で酪農ヘルパーとして働いたそう。

沙保さん 1軒ずつやり方を覚えるのが大変でしたね。それぞれの酪農家によって、やり方が全然ちがうので。でも、いろんないいところ、悪いところを見られるので「いつか酪農をやってみたい」という人には、いい経験になると思います。

逆に「このやり方でやるんだ」と自分の意見を通そうとする人には、向いていないかもしれません。柔軟に、いろんな意見を取り入れられる人だといいですね。

二児の母でもある沙保さんですが、佐久穂町での暮らしや子育てはどう感じているでしょうか。

沙保さん もともと長野の松川町の出身で、専門学校は茨城だったんですけど、いつかは長野に帰りたいと思っていました。佐久穂町はなんでも買い物できる佐久市まで車で30分くらいと近く、生活するには便利ですね。子どもも、保健師さんがすごく話を聞いてくれるし、育てやすいなと思います。

一方で、酪農家のもとに生まれた庸平さん。どのような経緯であとを継ぐことを決めたのでしょうか。

庸平さん 僕は三男なので、もともと継ぐつもりはなかったんですが、大学を卒業したころ、ここで働いていた叔母が骨折してしまって。それで手伝ううちに、「酪農って楽しいな」と思うようになりました。

実は、町内の酪農家のうち3軒は篠原家の親族とのこと。ほかの酪農家とも顔なじみで、コロナ前はみんなで旅行に行ったりと交流してきたそう。

庸平さん 酪農家だけでなく、小さいまちなので、みんな中学校までずっと一緒なんです。顔の見える距離で暮らせることは、安心感にもつながりますね。

酪農ヘルパーを募集している地域は他にもありますが、佐久穂町の酪農は小規模だからこそ、顔の見える関係性のなかで働き、暮らすことができる。人々の距離感の近さは、このまちで酪農サポーターになる理由になるでしょう。

正直なところ、酪農の仕事は朝が早かったり、冬は寒かったりと、大変なことも多いと思います。けれど、興味のある人にとってはいい経験になるはず。また、八ヶ岳山麓の豊かな自然のもとで酪農に取り組む生活は、他の地域ではなかなか得られない豊かな時間になると思います。

酪農に関心はあるけれど、踏み出せていない人。
堆肥づくりの循環型農業にも挑戦してみたい人。
豊かな自然のもとで、動物と近い生活がしたい人。

酪農にまつわる、さまざまな経験ができるこの佐久穂町で、酪農サポーターとして働いてみませんか?

(写真:五味貴志)
(編集:山中康司)

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– INFORMATION –

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