greenz.jpの連載「暮らしの変人」をともにつくりませんか→

greenz people ロゴ

だって夏じゃない。まだまだ続く猛暑日。あなたをヒヤっとさせる、十年先の地球のストーリー(できれば回避したい)を紹介しよう。

greenz playlist」は、読者のみなさまの「毎日見れないから、いいとこどりしたい!」「過去の記事からも、なにか面白いものを見つけ出したい!」という声に応えて、ライフスタイルやテーマに合わせて過去の記事をリスト化していく企画です。

観測史上、最速で梅雨があけてしまった2022年。例年より1ヶ月も早く、夏が本格的に到来しました。

夏フェス、花火大会、冷やし中華、かき氷、海水浴・・・ 夏の楽しみはたくさんありますよね。新型コロナウイルスの新規感染者数は増えているものの、現在のところ行動制限が少ないので、たくさん予定を入れてワクワクしている方も多いのではないでしょうか。

でも、今年の夏に待ち受けているのは、私たちをアツくしてくれることばかりではありません。連日35℃を超えるような異常気象はもちろん、「電力需給ひっ迫警報」や水不足。もはや怪談話よりもヒヤッとするような危機も訪れているかもしれません。

そこで、少しだけ”ひんやり”した気持ちになれるような記事を、過去のgreenz.jpの記事から集めました。

TODAY’S MENU
・ヒヤッ! 気候変動が進んだ未来・・・
・ドキッ! 十年先の夏季五輪開催都市が?
・できることをしよう! 電気がなくても洗濯するには?
・自然と出会い直そう! 「いつもの世界」である水に思いを馳せる
・ワクワク! 夏をユーモアとギフトの精神でハック

気候変動が進んだ未来を想像してみる

2022年、異例のスピードで梅雨明けを観測した日本。夏本番を迎える前の6月に猛暑日が続いたり、雨が降らなかったり、気候変動が身に染みて感じているひとも多いのではないでしょうか。でも、具体的にどんな未来がやってくるのか想像しにくい。そんなときにこの映像を見てみると、この映像が現実になる日はそう遠くないかも…とハッとさせられるでしょう。


悲惨な未来は、もうすぐそこに… 気候変動がもたらす水害を映し出す「The Climate is Changing」を観て、あなたは何を始める?

シンガポールの国営水道局であるPUBと、クリエイティブエージェンシーのTribal Worldwide Singaporeが共同で開催したキャンペーン。プロモーション映像が製作されたのですが、その内容が衝撃的なのです。気候変動って、まだどこか映画のような、他人事のような感覚の人がいるかもしれません。しかしこの映像は、実際に起きている事実と、このままではそうなってしまうという現実的な未来を織り交ぜることで、リアルな危機感を演出しているのです。

夏季五輪は、北極圏でしか開催できなくなる?

雪国のフィンランドで夏季オリンピックを開催!?
冬季オリンピックの間違いじゃないの?

そう、これは正式な招致ではないものの、このブラックユーモアのようなアクション。気候変動が進むと、冬には雪が降らず、むしろ夏場にぴったりな国になってしまうという皮肉なメッセージが込められたアクションなのです。雪景色のなか薄着でパフォーマンスする姿に、涼しさを感じられると思いますが、ドキッとしてしまうこと間違いなし。


2032年の夏季オリンピックは、北極圏の町でぜひどうぞ。トコトンつくり込まれたブラックユーモアで気候危機を訴える「Salla 2032」

北極圏の町、フィンランドのサッラ。
なんとか世界の人たちに、気候危機の深刻さについて気づいてほしい。そのためサッラが発表したのは、なんと、2032年「夏季」オリンピックの招致!
雪にまみれながらのビーチバレーやサーフィンなど、ユーモアを交えながらも、忍び寄る気候危機を「体を張った」パフォーマンスで伝えるガチな映像となっています。SNSで大反響を呼び、118カ国、1,200以上の媒体で取り上げられることに。

電気が使えなくても洗濯できるサバイバル力を身につけよう

ロシアのウクライナ侵攻の影響でエネルギー価格が高騰していたところに、追い討ちをかけるような異例の酷暑。電力需給ひっ迫警報が発令され、電気を使わない暮らしを模索している方もいるのではないでしょうか。そこでおすすめしたいのが、電気を使わない洗濯機!電気を使えなくなってしまったときに役立ちそうなアイデアです。


必要なのは、バケツ2つとトイレのスッポンだけ。 10ドルあればつくれる、電気を使わないDIYバケツ式洗濯機に挑戦してみよう!

電気代をついつい使ってしまいがちな季節に一役買いそうな、DIYな人力の洗濯機のつくり方を伝授しましょう。なんと洗濯するときに一切電気を必要としないだけでなく、予算10ドル(約1000円)でつくれてしまうというのです!

コーヒーを通じて水に思いを馳せてみる

豊かな自然に囲まれ、湧き水がまちなかにある岐阜県郡上市で、まち歩きをしながら湧き水で水出しコーヒーを仕込むプロジェクトがあります。

水出しコーヒーの抽出には10時間もかかるからこそ、忘れてしまいがちな水の大切さを思い出せるように、という思いが込められているのだそう。水分補給が欠かせない夏ですが、水があることに感謝して過ごしたいですね。


一杯の珈琲から見つめなおす「いつもの世界」。「SLOW COFFEE」小澤陽祐さんが、水のまち・郡上八幡で「水出しコーヒープロジェクト」を始めた理由。

震災後に水道水が飲めなくなったとき、近所のスーパーでペットボトルの水の奪い合いが起きました。そんななか、郡上の親族がおいしい湧き水を大きなタンクに汲んで送ってくれて。「ああ、これで助かった」という、そのときの気持ちをいつか表現したいと思っていたんです。

どんなお酒もアイスに変身させる愉快なおじさん

わたし自身、酒とアイスは夏の必需品。ふたつをいいとこ取りしてお酒をアイスクリームにしてしまうなんて、やり手の起業家なのでは?と思いきや、彼を突き動かしているのは、お金や名誉ではなく「誰かを幸せにしたい」という気持ち。この夏、お酒を片手にどうやったらさらにお酒を楽しめるか考えてみたいですね。


凍結を追求しつづけて、12年。”ぺろっと舐められるお酒”を発明したおじさんのアツすぎるアイスクリーム愛。

どんなお酒でも注ぐだけでアイスクリームに変えてしまう魔法のようなマシーン「Below Zero(=氷点下)」を発明。凍らせたいアルコールドリンクからガスを除き、自身が発明した”NEA gel”と混ぜて機械に入れることで、約30分ほどでできあがるのだそう。
ビールもウォッカもカクテルもOK。しかもアルコール度数は変えずに、味はそのまま。しっかり酔えるアイスクリームが完成するというのです!

(プレイリストここまで)

「わたしたちの生活はこれからどうなっちゃうの!?」と不安な気持ちを感じてしまうことが多いなかで、2022年の夏が幕を開けました。

でも、そんな夏だからこそ気づき、学ぶことができることもあるはずです。十年先の地球にきっと住んでいる私たちが、「なんだ、今年の夏季五輪、問題なく開催できたじゃん!」となるように。

私たちを取り巻く環境の変化を真摯に受け止めつつも、今回ご紹介したアイスクリームおじさんのような愉快さを忘れずに、アツい夏を乗り切りましょう!

(Top Photo: Unsplash)
(編集: greenz challengers community、スズキコウタ)