「資源マッピング」ワークとは
「あなたは、どれだけ資本を持っていますか?」
と聞かれると、つい貯蓄や不動産のことを思い浮かべるかもしれません。しかし資本や資源は、いろんな角度で見つけることができます。子どもの活発さやご近所づきあい、本棚の本も、みんな資源です。
お金以外にも、身の回りにあるさまざまなものを資本(資源)と捉えようというのが、「9つの資本」の考え方。ソーヤー海さんの記事「世の中はお金だけじゃない。「9つの資本」で、みんなの身の回りにあるものを可視化し、“豊かな経済”へのストーリーを編集しよう!」で詳しく紹介しています。
今回紹介する「資源マッピング」ワークは、資源というメガネで見の回りを観察して、金融資本以外のさまざまな資本を見つけていくワークです。それまで気づかなかった周りの資源が見えるようになると、何ができるか明確になったり、アイデアがわいてきたりします。
またこのワークを繰り返すことで、さまざまな種類の資源が見つけられるようになります。
ワークの概要
ワークに大切な態度
ワークの進め方
1.資源マッピングで分析したい対象(個人、家族、部署、組織全体、地域など)を設定します。部署や組織などが対象の場合、参加者は年齢や性別、部署、役割など、できるだけ多様なメンバーで行うのがおすすめです。
2.(参加者が6人以上の場合は)3~6人くらいのチームに分かれます。
3.チームごとに模造紙かホワイトボードを用意して、真ん中に対象の名称を書きます。
4. 対象の周りに、「9つの資本」の資本を全部書き出します。
5. テーマに、具体的にどのような資源があるか、各自で付箋に書いていきます。書いた付箋は、該当する「9つの資本」の周りに貼っていきます。20分から30分かけて、どんどん出していきましょう。
5.出し切ったところで、全体を眺めながら、20分から30分かけて気づいたことを話しあいます。
特に次の3つの視点で話し合うと、資源同士がどう影響しているかが見えてきます。
資源同士には、どんなつながりがあるだろう
足りてる資源と、足りない資源はなんだろう
多いの資源を、足りない資源に変換できないかな
資源にはそれぞれ性質があり、資源同士の関係性で変化するものもあります。
「わたしたちは、経験資本を金融資本に換えて、次の文化資本を増やしているんだね」「金融資本は足りないけど、余裕資本はあるね」といった話合いをしていくうちに、テーマについて資源の流れで見られるようになります。
6.気が付いたことがあったら、メモ書きを加える、資源同士を線で結ぶ、グループでまとめるなど、自由に書き込んでください。
7.資源の流れや関係性が見えてきたところで、どのように資源をいかしていけるか、あたらしい企画や課題の解決策など、アイデアがあれば、みんなで出し合ってみましょう。
ワークのコツと発展
このワークが終わると、資源が増えたわけではないのに、なんだか豊かな気分になっていませんか?
資源メガネが手に入ると、金融資本以外の豊かさに気づけるようになります。地域や家族でワークを行うと、資源だと認識していなかったものに気づいたり、肯定感が増したりするのでおすすめです。
やってみたレポート
#いかしあうデザインカード(随時更新)
みなさんは、どんな人と、どんな場面で「資源マッピング」をやりましたか?
ぜひ「#いかしあうデザインカード」をつけて、SNSでワークの感想や収穫を教えてください。
(このワークの発案者:鈴木菜央)
– INFORMATION –
ワークで使用している「いかしあうデザインカード」はグリーンズが開発したもので、greenz people(NPOグリーンズの会員)限定の特典となります(非売品)。今ご入会いただいた方には、通常の特典に加えて、カードを使ったワークを紹介した「いかしあうデザインカード使い方ガイド」をいち早くプレゼントします!
(※すでにgreenz peopleになってくださっているみなさまにも、ご希望者にお届けします! 詳細は後日、Facebookグループページやピープル限定メルマガでご案内します◎)
さらに、greenz peopleになると、鈴木菜央によるカードワークショップを無料で受けられます。
ワークショップ申込方法などは、greenz peopleのみなさま向けに近日中にご案内します。お楽しみに◎
①「ニーズ」カードを使ってみよう! 7/31(土)9:00-10:30(Zoom使用)
②「資源」カードを使ってみよう! 8/5(木)20:00-21:30(Zoom使用)
greenz peopleは800名のコミュニティに育っています。教育、まちづくり、福祉、ビジネスなど、あらゆる領域で「いかしあうつながり」をつくりたいと思っている方は、ぜひこの機会にgreenz people入会をご検討ください!