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「雇用拡大」の観点から、環境問題の解決に挑むソーシャルベンチャー。「Leaf Ring株式会社」が見据える未来とは? #仲間募集

グリーンズ求人での募集期間は終了しまいた。採用状況はLeaf Ring株式会社にお問い合わせください。

地球温暖化は以前から問題視されてきましたが、身近に感じている人は少なかったかもしれません。けれども近年、地球温暖化はすぐそばにある危機として誰もが認識するようになってきました。

日本でも水害や大きな台風など、自然災害が頻発しており、それらの要因のひとつは地球温暖化だと言われます。地球温暖化は、私たちの暮らしに明らかに影響を及ぼし始めているのです。

また、気候変動問題の解決ために声をあげたグレタ・トゥーンベリさんをはじめ、未来をになう世代によって、現在の大人はその責任を突きつけられてもいます。大量生産、大量消費の時代を謳歌してきた世代は、そのつけを子どもたちに背負わせることのないように、地球温暖化問題の解決を目指さなければいけません。

でも、私たちに何ができるのでしょうか? できるだけ省エネをするのはもちろん、電力会社を乗り換えたり、公共交通機関を使ったり、家の屋根にソーラーパネルを設置するなど、消費者として取り組めることはさまざまあります。読者のなかには既に実践している人も多いかもしれません。

「もっと積極的に、仕事として地球温暖化問題を解決するためにできることはないだろうか?」。そう考えている人にご紹介したいのが、Leaf Ring株式会社です。

Leaf Ring株式会社は、「環境問題に挑み続ける」をミッションに掲げ、代表取締役社長の岡﨑直樹さんと取締役の櫻井和哉さんによって2018年に設立されたソーシャルベンチャーです。

そんなLeaf Ringは、これからさらに事業を拡大していくにあたって、一緒に働くメンバーを募集しています。

「雇用拡大の観点から、環境問題の解決に挑み続ける」という、ユニークな事業や仕事の内容を、岡﨑さんと櫻井さんに教えてもらいました。ビジネススキルをいかして環境問題の解決に取り組みたい人にとって、新しい生き方が見えてくるかもしれません。

注目したのは“人”。再生可能エネルギーの普及に雇用拡大の面から貢献していく

さまざまな環境問題がある中でも、特に喫緊の課題としてあげられる地球温暖化が、Leaf Ringが最優先で取り組む環境問題です。なかでも日本国内にて最も二酸化炭素排出量が多い発電分野にて、再生可能エネルギーを普及拡大させることで、地球温暖化の解決に貢献することを目指しているそう。

具体的には、「再生可能エネルギーの普及拡大を阻む一因として、深刻な人材不足という問題が顕在化しています。ヒューマンリソース(人材)の点から人材不足の問題を解決していくのが、当社独自のアプローチです」と、岡﨑さんは語ります。再生可能エネルギー分野の会社に転職したい人と企業を結びつけるために、「地球温暖化を考える転職」がコンセプトの転職支援サービス「Beluga Career」の運営を通じて、企業や個人の支援をしています。

石炭火力発電から再生可能エネルギーへ。これから、エネルギー産業は大きな転換期を迎えます。それに伴い、たくさんの労働力の移動があるのも当然です。

けれども、再生可能エネルギー分野に特化したり、地球温暖化対策と銘打ったりしている転職支援サービスはあまり見当たりません。その専門性の高さが、Leaf Ringの強みです。

岡﨑さん 再生可能エネルギー分野は、ここ10年ぐらいで一気に産業として成長し、有望な企業が出て来ています。そういった業界に精通しているのは、私たちが自信を持っているところです。

岡﨑さん また、ひとつの政策で雇用動向も変わってくるので、再生可能エネルギー分野で事業に取り組む際にはマクロな視点で政策や国際的な動向を見る必要もあります。その点、私たちには業界の情報が入ってくるパイプもありますから、短期的な視点だけでなく長期的な視点も踏まえて企業や個人に提案できるのも、僕らの強みですね。

櫻井さん 再生可能エネルギー業界の中では、業界を動かしていくような主要な企業の大半と取引がありますし、取引企業は150社を超えています。また、転職希望者はすでに1000人以上の方にご登録いただいています。

特に、再生可能エネルギー分野で働く専門資格職、たとえば施工管理技士や電気主任技術者といった専門資格を有している方も多く登録していますね。そうした人たちは、発電所をつくったり、運営したりするのに必ず必要なので、再生可能エネルギー分野の発展に欠かせません。そのような資格を持っている人たちは、今は土木や建設業界で働いていることも多いんです。なので、再生可能エネルギー分野の仕事に転職する機会をつくることで、産業の発展に貢献でき、地球温暖化問題の解決につながっていくと考えています。

ビジネスの経験をいかして、環境問題に挑む

真正面から環境を守るのではなく、“雇用拡大”という観点からアプローチするというユニークな手法で、ビジネスと地球温暖化の解決を両立させようとしているLeaf Ring。立ち上げた二人は、いったいどんな人たちなのでしょうか。

岡﨑さんと櫻井さんが出会ったのは、大学一年生のとき。同じ大学の同じ法学部だったことがきっかけでした。それから青春時代を共に過ごし、ゼミもサークルも同じ。卒業後は、それぞれ別の業界で仕事に就き、上京。その後も連絡を取り続け、ビジネスパーソンとして成長していきながら、「いつか何かを一緒にできたら」と思っていたそうです。

岡﨑さん、櫻井さんが通った母校のキャンパス(画像素材:PIXTA)

岡﨑さん 私は大学卒業後、不動産業界にて事業開発業務に3年程従事して、それからITベンチャーにキャリアを転じました。そこでは、新規事業立ち上げに取り組み、事業責任者、事業部長とキャリアを積み重ねてきました。不動産業界の向けのWebサービスを手掛けたりしましたね。

櫻井さん 私は投資銀行に入って、金融のキャリアを積んできました。企業相手に新しいファイナンス手法を提供したり、M&Aやファイナンスのアドバイスしたり。その後、スタートアップのCFOとしてキャリアを積み、大型の資金調達や事業提携、組織構築等に取り組んできたんです。

違う領域で働いて、それぞれがビジネスの経験を身につけた二人は、満を辞して一緒に起業することに。そこで二人が選んだ事業の領域は、「環境問題、なかでも地球温暖化対策分野」でした。

二人の語り口や立ち居振る舞いからは「環境活動家」と言われるような、環境問題に真正面からぶつかって解決に取り組む人たちとはちょっと異なる印象を受けます。環境問題について話しながらも、事業や戦略についての深い思索を垣間見えるのです。それは二人に、ビジネスという軸があるからなのかもしれません。

そんな二人が、地球温暖化対策分野の産業としてのポテンシャルの高さに目を付けたのは納得です。

櫻井さん 私は金融の仕事をしてきたことから、起業するにあたって市場の成長性には注意してきたんです。いくら社会のためになる取り組みをしても、事業が持続可能でなければ社会課題は解決できませんから。その点、ビジネス的な観点からも、地球温暖化対策分野、とりわけ再生可能エネルギーには可能性を感じました。

地球温暖化対策に関して、日本は遅れをとってきました。けれども、菅政権は温室効果ガスを2050年までに実質ゼロにすることを宣言。地球温暖化対策分野は注目を浴びています。また、世界に目を向ければ、バイデン政権に変わったアメリカはパリ協定に復帰するなど、地球温暖化問題の解決に本気で取り組むための仕組みは、ようやく整い始めています。

そうした社会の潮流のなかで岡﨑さんと櫻井さんは、地球温暖化対策分野に大きな可能性を感じているようです。

「パパ、地球をまもってるんだよ」と子どもに胸を張れる仕事

経済面での可能性や世界の動向など、今やたくさんの追い風が吹く地球温暖化対策分野。ですが、世の中の動向以上に二人の思考に強い影響を与えたのは、極めて身近な家族である子どもの存在でした。

岡﨑さん 結婚して子どもが生まれて、人生観も仕事観も変わりました。なにより、時間軸の捉え方が変わったんですよね。自分の5年後、10年後よりもっと先の、子どもたちが生きる未来のほうが大事だとしみじみ痛感するようになったんです。

公園でお子さんと散歩中の岡﨑さん(Leaf Ring株式会社提供)

櫻井さん 私も岡﨑と同じくらいの時期に子どもができて、「子どもに誇れる仕事がしたい!」と強く思うようになりました。「パパ、地球を守ってるんだよ!」って言えたらカッコいいじゃないですか(笑) すごく単純だけど、そのときに環境問題の解決に取り組むことが腹落ちしたし、自分ごとになったと思います。

お子さんとドライブでお出かけした櫻井さん (Leaf Ring株式会社提供)

「パパ、地球を守ってるんだよ」なんていうお父さん、とんでもなくカッコよさそうです。今ではそんなパパとなった二人も、実は以前から未来を憂い、環境問題に関心が高かったわけではなく、一般的なニュースとして知っていた程度だったと言います。

逆に、ずっと以前から環境問題に関心が高かったのであれば、「地球温暖化対策分野に“雇用拡大”の点から貢献する」という事業は思いつかなかったかもしれません。NPOを立ち上げたり、仕事の休みにボランティアに励んでいたりしたかも?

しかしそうした形ではなく、ビジネスとして成立し、かつ環境問題へも貢献できる–事業を立ち上げることができたのは、この二人だったからだとしみじみ納得しました。

地球温暖化からさらなる環境問題へ

現在は、再生可能エネルギー分野に注力しているLeaf Ringですが、それは発電分野が二酸化炭素を排出している特に大きな分野だから。つまり、緊急度も重要度も高いと考えた結果の選択でした。

ただ二人は、これから再生可能エネルギー分野の取り組みが広がってくるにつれて、
Leaf Ringが手掛ける領域も広がっていくと考えています。

岡﨑さん これからは発電だけでなく、電気を使う側である省エネ技術とか、電気を貯める側である蓄電池とか、その蓄電池を活用する電気自動車(EV)とか、そういった分野に大きな雇用が生まれていくと考えています。そこで採用支援や転職支援をして、地球温暖化対策分野に貢献する力を最大化していきたいです。

Beluga Careerにて、今後拡大予定の支援領域(Leaf Ring株式会社提供)

そのうえで、地球温暖化対策分野にある程度貢献できるようになったら、ほかの環境問題について、Leaf Ringのノウハウや知見をいかしながら展開を広げていくことも考えているそう。

最近では、マイクロプラスチックによる海の汚染も、大きな環境問題となっています。さらにアマゾンをはじめ、多くの森林が伐採されており、大気汚染はひどくなり、国境を越えてPM2.5などの汚染物質が広がる一方……。今後、Leaf Ringが取り組んでいく可能性がある課題は山積しているのです。

しかし、「課題に取り組むことを楽しいと思えるメンバーがLeaf Ringには多いんですよね」と櫻井さんは笑います。

さらに岡﨑さんは、これから先、将来に起こるかもしれない環境問題を防ぐことまでも見つめているといいます。

岡﨑さん 人類の生活様式が変わることによって、新たな環境問題が発生するかもしれないですよね。今の僕らが想定できないような環境問題の予防から取り組んでいくのが、我々の存在意義だと思っています。だからこそ、「環境問題に挑み“続ける”」ということをミッションに掲げているんです。取り組み続けているうちに、僕らはおじいちゃんになっているかもしれないですけど(笑)

彼らの目線の先は遠い未来を見据えています。子どもたちが大きくなり、仕事をし、家族を持ち、生きていく世界。二人の目には、どんな未来が映っているのでしょうか。

岡﨑さん いろんなものが電動化される社会になるでしょうね。ロボットと共存するとか、生活が便利になるうえで、動力は全部電気になると思うんです。だからこそ、電気をつくるときに炭素を出さないようにしていかないといけませんよね。

櫻井さん 私は環境問題に取り組む働き方が、世の中で評価され、価値を持つようになったらいいなと思ってます。金融業界に入ったばかりの頃は、リーマンショック直後ということもあり、環境や社会への影響などを視野に入れた「ESG投資」なんて想像もできなかったです。でも今は、ESGへの取り組みが評価され、投資を行うことが浸透してきていますよね。これからは、「ESG投資」と同じように環境問題への取り組む働き方が評価されることが当たり前になってくると思うし、そんな社会がいいですよね。

二人の見る未来は、夢物語でも理想でも憧れでもなく、いまの延長線上にある、リアリティのあるものでした。環境問題を解決してユートピアを目指すのではないところが、彼らの個性であり、ビジネスパーソンとして信頼を勝ち得る点ではないでしょうか。

働き方そのものがサステナブル

LeafRingは、岡﨑さんと櫻井さん以外に5名の従業員がいる、計7名のまだまだ小さな船です。そこに乗り込む新たな一員となったとき、どんな仕事が任せられるのでしょうか。

岡﨑さん まだ創業期なので、我々二人と一緒に事業づくりをしてくれる人に加わってほしいです。業務としては、採用課題を抱えている企業との関係構築と、求職者のマーケティングとキャリア支援。その両方をやっていただきながら、意欲があれば事業戦略策定や人事・広報業務など、様々な仕事も任せていきたいです。

まだ始まったばかりの企業であるだけに、組織や文化づくりを一緒にやっていく余地も大きいようです。すでにある型にはまるのではなく、自分の意見や考えを持って力を発揮していきたい人に向いているかもしれません。

自社保有の太陽光発電所にて、研修を行っている様子(Leaf Ring株式会社提供)

環境問題に貢献できるという点だけでなく、やる気や能力次第でどんどん業務に深く関われたり、幅広い仕事に関わることができたりするのは、ビジネスパーソンとしてはおおいにやりがいを感じられるでしょう。

また、「ビジネス×環境」という領域での経験と実績を身につけ、将来性のあるキャリアを築いていくのにもよさそうです。

岡﨑さん まさにそうですね。「ビジネス×環境」という分野で専門の知見を得て、人とのネットワークをつくりながら、自分自身のキャリアをつくれるのは、社会に対する付加価値の大きさという尺度でみても、個人のキャリア戦略としても将来性があると思いますよ。

また、地球温暖化対策分野での転職支援サービスならではの点として、求職者の年代が幅広く、70代の人がいたり、発電所建設の現場で働く人から本社でファイナンス業務を担う人までさまざまな職種の方がいたりするそう。多種多様な人と接するコミュニケーション能力や人に対する好奇心は、仲間になる方に求められる要素でしょう。

そして、仕事というものは楽しいことばかりではないのは誰もが知るところ。Leaf Ringにおいてもそれは変わりません。

櫻井さん 取り組んでいるのは環境問題ですけど、事業そのものは転職支援サービスなので、企業や求職者に「Beluga Career」を知ってもらったり、取り組みを理解してもらったりと、地道な業務もあります。その点は理解しておいていただきたいですね。

「ビジョンを実現するためにも、きちんと事業を推進していかないといけない」という櫻井さんの言葉には、環境問題を解決するという大きな目標を分解して、現実的に取り組める事業の形として進めていくという、たしかな足取りを思い描いていることが垣間見えました。

仕事内容と同じぐらい気になるのは、働く環境や働き方。この事業を成功させようという強い思いを持つ二人ですが、働くうえで意識しているのはメリハリです。

働き方として、「いわゆるベンチャー企業のイメージのように、なかなかタフな部分があるのでは?」と感じていたのですが、次の二人の言葉を聞いて納得するとともに、安心感が広がりました。

櫻井さん 全員早帰りする日もつくっていますし、子どもを保育園に迎えに行ったりしてますよ。家庭をないがしろにすると仕事も苦しくなるし、人生としても楽しくないですよね。会社でも家庭の話はよくしています。

岡﨑さん 地球温暖化という問題は急務ですけど、1日、1週間で解決することではない。だから、我々は短距離走じゃなくて長距離走をしているんです。組織としても個人に負荷をかけすぎず、みんなで健全に長距離を走れるように、ペース配分をすごく大事にしています。

「今日徹夜をしたから」「10日間休みなく働き続けたから」…。そんなことで地球温暖化は解決できるような問題でないのは明らかです。それよりも半年後、1年後も、今と同じ調子で働いていられることが、大きな目標を達成するためにも大切だと、二人は考えているようです。

目指す社会も、働き方もサステナブル

目指す社会も、働き方も、「サステナブル=持続可能である」ということを目指す。そんな会社がLeaf Ringです。環境問題の解決にビジネスとして取り組みたい人、そして地球温暖化対策に貢献したい人など、さまざまな視点からとても興味深い仕事ができる予感がします。

少しでも関心を持った方は、ぜひ気軽に問い合わせを。その前に、転職支援サービス「Beluga Career」をチェックすれば、仕事の内容がもっとイメージできそうです。

(撮影: 秋山まどか)

[sponsored by Leaf Ring株式会社]