ハロー! ソーヤー海だよ。今日は社会変革について探求したいと思う(いつもか!?)。
世界中の人たちがどうしたらより素敵な社会をつくれるかを考える「ラダーシップサークル」という集まりがあるんだけど、そこで紹介されたもののひとつで、ある慈善活動家がつくった『5人目のお坊さん』という物語について。原文はこれだけど、要約するとこんな感じ。
著者のTom Callananによると慈善活動家のなかでは、「下流で起こる問題にばかりお金や時間をかけても解決しない、上流に行きなさい」という話をよくするらしい。
例えば、いじめ。いじめられている子を守るとか、いじめている子を罰するのは、一番シンプルなアプローチだよね。ただ、それだけでは社会のあらゆるところで起きている、いじめという現象を止めることができていない。いじめの根本的な原因には触れられていないし、いじめていた子をより強い大人が罰するのも、いじめの構造に似ているよね。
強い人が弱い人に何かを強制したり搾取したりすることは、親と子、先生と生徒、上司と部下、警察官と疑われた人、男性と女性とかの間にも起こる、構造的な社会問題なんだ。だから目の前のいじめに取り組むのも大事だけど、それだけでは根本的な問題は解決されない。時には抑圧する人が入れ替わるだけ。
ちなみに、僕が取り組んでいる非暴力コミュニケーションは、まさにこの数千年も続いていると言われている「抑圧のパラダイム」(パトリアルキーともよばれる)を変えるための活動なんだ。
ゴミの問題も同じで、ポイ捨てする人たちを注意したり、拾ったりするのも大事だけど、ゴミが生産され続ける構造が変わらなければ解決できない。つまり、「症状」ばかりに反応するんじゃなくて、上流にある、社会の構造や世界観、思考パターンを変えることも重要なんだ。
それは人類が何百何千年も解決できていない戦争、気候変動、環境破壊、人種や性差別、貧困や格差などに取り組むときの、INSIGHTでパワフルなアプローチだと思う。
ただ、目の前のいじめに介入したり、ゴミを拾ったりすることに意味がないと言っているわけじゃない。
つまり4人のお坊さんのやったことは、どれも大切だし、とっても素敵なアクション! それぞれのお坊さんが行動したレイヤーから見えてくる、大事な視点があるんじゃないかな。だけどもっと根本的で本質的な解決を目指すには、5人目のお坊さんの存在も大事だと、僕は思う。
じゃあそれって何だろう?
ものごとを根本的に変えるためには何が必要なんだろう?
長くなったから続きは次回!
みんなも想像してみてね。
(編集: 岡澤浩太郎)
(参考文献: “Story of the Fifth Monk” by Tom Callanan )
(翻訳:安納献・寺社下茜/アートワーク:寺社下茜)
(編集協力: スズキコウタ)
– INFORMATION –
いかしあうデザインカレッジは、この連載でフィーチャーしているソーヤー海さんとgreenz.jp編集長鈴木菜央が2021年3月にはじめた「”関係性”を通じた地球一個分の暮らしと社会のつくりかた」を学ぶオンラインコミュニティ/学びの場です。不明確さと迷いに満ちた時代で、新しい時代の生き方を模索したい人、自分も家族も地域も地球も豊かになれる暮らし方、仕事の仕方、社会のつくり方を学びたい人はぜひご参加ください!!
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