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「Village Building Convergence(村づくり集会)」に見る、これからの祭りの風景〜ポートランド・シティリペアのまちづくり

アメリカ・オレゴン州、ポートランドの活発な市民運動を牽引してきたNPO「シティ・リペア」。自分が住むコミュニティの中に、人と人とが交流する場を”物理的に”つくり出してしまう方法論「プレイスメイキング」を提唱し、交差点ペインティングなど楽しい手口でご近所さんを巻き込む彼らの取り組みについて、前編では創始者マーク・レイクマンさんの言葉を交えながら、そのはじまりと活動に込められた想いをお伝えしました。

1996年にはじまったシティ・リペアの活動。2000年からはそのムーブメントをポートランドのまち全体に拡げるべく、年に一度のシティ・リペア流のお祭り「Village Building Convergence(以下、VBC)」を開催しています。

毎年5月の最終金曜日から10日間に渡って開催される「村づくり集会」。その名の通り、自分のコミュニティを小さな ”村” として捉え直し、人々のつながりを取り戻しながら実際の場をつくっていく、そのプロセスがポートランドのまちのあちこちで同時多発するイベントです。

VBCのはじまりは2000年。今では毎年約30ものプロジェクトが行われ、これまでに通算200ヶ所以上のプレイスメイキングの事例が生まれてきました。

交差点ペインティングの中でもアクセスしやすい場所にある「Sunnyside Piazza」には毎年最も多くの人が訪れる。子ども向けのアクティビティも充実、誰もが楽しめる場になっている。

「シティ・リペアのまちづくりを体感するならVBCを体験しなきゃ!」

マークさんにそう促されて訪れたVBCには、たくさんの新鮮な発見や驚きがありました。そこにあるのは完成されたコンテンツではなく、みんなで体を動かして何かを「一緒につくる」こと。コミュニティの当事者はもちろんのこと、そうでない人だって誰もが飛び入りで参加することができ、自分の手が加わることで愛着が湧き戻ってこれる場所になる。

それは言わば、古くて新しい「これからの祭りの風景」なのではないかと、わたしは確信しました。

交差点の角にはどこからともなくミュージシャンが現れて、その音楽を聴きながらも手は動かしてペンキを塗る!

古くから伝わる祭りには当たり前にあった世代を超えたコミュニティの対話や共同作業を再び創り出し、一人ひとりができることをコミュニティに表現していくことで、それぞれが自分の本来持っているパワーに気づいていく。そしてその連鎖がコミュニティを変え、まちをも変えていく。その可能性を、実際に自分の体を動かし楽しみながら参加することを通じて体感させてくれるのが、VBCという場なのです。

“Neighborhood Scale”から”City Scale”へ
道の上のお祭りが育んだ、ポートランドの20年

VBCの期間中、各プロジェクトの実施場所に近づくと手づくりのサインがあちこちに。

マークさん 核となるのは “Neighborhood Scale”=ご近所の規模のつながりを取り戻すこと。そしてそれが ”City Scale”=ポートランドのまちの規模に拡がり、そのネットワークがきっといつか”Planet Scale” =地球規模になっていくことをイメージしています。

VBCはまさに、前編で引用したマークさんのこの言葉を体現する場となっています。

マークさんの自宅周辺ではじまったシティ・リペアの活動に注目が集まり、「わたしのコミュニティでもやりたい!」「やり方を教えてほしい!」とその評判が高まってくるにつれ、ならば同時多発させて波及効果を狙おうと2000年に始動したVBC。ポートランド市内にじわじわと浸透し、参加者はアメリカ全土、世界各地から訪れるようになりました。また参加した人たちがその体験を持ち帰ることで、今ではシアトルやアメリカ西海岸の都市、ミネアポリスなどでも同様のプロジェクトが育ちはじめています。

プロジェクトのマップや期間中のイベント情報が載っているガイド。その年ごとに形式は異なる。

毎年30以上のプロジェクトが同時多発しますが、VBCを運営するコアメンバーは数人。各プロジェクトのリーダーはもちろん、それぞれをバックアップする多くの人はボランティアで参加しています。

「うちの近所の交差点を塗りたい!」「コミュニティガーデンをつくりたい!」…と手を挙げたコミュニティに対して、シティ・リペアはあくまで実現までのノウハウを教え並走する存在。近隣住民の家を一軒一軒回って承認を得ることも、プロジェクトのためのお金を集めるのも、実際に行動するのは全てコミュニティです。そうすることでそのコミュニティにリーダーが育ち、持続可能な関係性が育まれ、はたまた次年度以降に別のプロジェクトをサポートするボランティア・リーダーとして活躍する人も生まれていきます。

その積み重ねがVBCの20年を築き上げ、”City Scale” への足がかりとなっていったのです。


これまでのプロジェクトの場所や内容をプロットしたマップ。ウィラメット川の東側に広がる住宅地帯を中心にプロジェクトが点在している様子がわかる。(Village Building Convergence ウェブサイトより引用)

交差点ペインティングを入り口に
そこからはじまる”村づくり”への道!

VBCで体験できるのは交差点ペインティングだけではなく、パーマカルチャーをベースとした畑づくりや自然素材での建築など、さまざまな技術や叡智が伝授される。

VBCのプロジェクトは大きく分けて3カテゴリ。
シティ・リペアの代名詞とも言える「交差点ペインティング(Intersection Paintings / Street Paintings)」の他に、「生態学的造園とパーマカルチャー(Ecological Landscaping and Permaculture)」「自然素材を用いての建築(Natural Building)」があります。

「生態学的造園とパーマカルチャー(Ecological Landscaping and Permaculture)」とは、パーマカルチャーデザインに基づいた人と自然とをつなぐ場づくり…たとえばコミュニティの共有の畑づくりや、道路の脇を開墾して蜂が回遊する植物の道をつくること、学校の周りに教育に活用できる畑や雨水活用システムをつくることなどを指します。

植物の受粉を助けてくれる蜂たちを呼ぶ畑づくりを道路脇に。このコミュニティでは目の前の車道にミツバチのペインティングも施した。(The City Repair Project ウェブサイトより)

「自然素材を用いての建築(Natural Building)」には、主にコブ(土、砂、藁、水などを混ぜてつくる資材)や廃材の再利用など、環境への負荷が少ない材料を用いてコミュニティの掲示板やベンチ、オーブン、小さな広場や小屋などを建てるプロジェクトが該当します。建物の建築を含む場合は、建築士でもあるマークさんの他、何人かの専門家が入ってプロジェクトをサポートすることもあります。

土や藁と水などの素材を混ぜて、こねて、足で踏んで…から始まったコブオーブンづくり。

各コミュニティのプレイスメイキング実施まで

とあるプロジェクトを訪れたとき壁に貼ってあった「リソース・マップ」。近所にどんな資源があるのかを可視化してみることもプレイスメイキングのプロセスの第一歩。こんな場所がある!あんな特技を持っている人が住んでいる!などなど、さまざまな生情報が集まる。

VBCのシーズンインは毎年秋頃。翌年のVBCに向けてのアナウンスが開始され、これまでのプロジェクトの場所を訪問するツアーやシティ・リペアのメンバーによるガイダンスがはじまります。これを経て公募〜参加コミュニティが決定するのが1月頃。プロジェクトの実施に向けて、2週間に一度くらいのペースでのレクチャーや個別アドバイスに入っていきます。

VBCにエントリーするためにはコミュニティごとにフィーを払う必要があり、そのお金もコミュニティ内で寄付を募ったり、助成金を活用しての支払いができるよう、プログラムの中にはファンドレイジングのノウハウもしっかり含まれています。

VBCの季節になると、ペインティングの資金集めのためのお知らせを見かけるようになる。食べたり飲んだりしながらコミュニティの夢を語り合う場のために、コミュニティにある飲食店が場所や食べものを提供することもある。

また、公道へのペインティングに関しては、ポートランド交通局の担当者からの直接レクチャーも。交通事故につながらないよう「道路のストップサインに見えてはいけないこと」「文字は入れないこと」などへの細かい説明もフォローされます。

前編でお伝えしたように、現在ポートランドでは「Portland in the Streets Program」としてコミュニティのために公道を活用するための許可を誰でも申請することができますが、交通局にとってはシティ・リペアと連携することでより広く市民へと理解を広げることができています。

話し合いを重ね練り上げていくペインティングのシンボルには、コミュニティが大切にしているその土地にまつわる物事や自然、住民たちの願いなどが込められている。

5月末のVBCまでの数ヶ月間、交差点ペインティングの場合は交差点の角にある4軒の家の100%の承認と2ブロック以内の家の80%以上の賛成を得るために、プロジェクトリーダーを中心に一軒一軒のドアをノックすることからはじめ、コミュニティ全体での対話を重ねていきます。それと同時に資材の調達や資金の確保など、タスクは山盛り。しかしそのプロセスこそが、コミュニティのつながりを取り戻す“村づくり”そのものなのです。

5月末からのVBCの期間はその総仕上げ。コミュニティの願いをみんなでつくり上げることは、そのつながりへのお祝いでもあるのです。

ペインティング当日、地元メディアの取材を受けるプロジェクトメンバー。コミュニティの物語の主役はもちろん、自分たち!

プレイスメイキングとは
“一人一人が持つ本来の力を解き放つこと”

モバイル型のプレイスメイキング装置、シティ・リペア名物「T-Horse」をセットアップする村上優さん。

VBCのインターンとして2017年から約3年にわたりシティ・リペアの活動に携わった村上優(むらかみ・ゆう)さん。ポートランド州立大学で社会学を学ぶかたわら、VBCの各プロジェクトのフォローといったデスクワークにとどまらず、現場で土を耕したりコブオーブンをつくったり…シティ・リペアのコアメンバーたちとともにポートランド中を飛び回りました。

シェアハウスのキッチンにドラム缶をつかったコブオーブンをつくるVBCのプロジェクトで。

村上さん コアメンバーの一人が言っていた言葉が深く心に残っているんです。“プレイスメイキングは一人一人のAbilityをUnlockすること”。自分の本来の力を解き放つ、それって自分にとってのヒーリングでもあるはずで。消費する人から、つくる人になるということだと思うんです。

さらにシティ・リペアでは「みんなでやる」ということをすごく大事にしているんですよね。一部の人だけで、能力が高い人だけでやるんじゃなくて、みんなで一緒になって土にまみれてやること。雨の日にずぶ濡れになりながら畑を耕して、後になって「あれはシティリペアっぽかったね〜!!!」って大笑いしたこともあります(笑)

そんなふうに、本来なら重労働でみんながやりたくないようなことを楽しくやってのけちゃう、パンクであったかい人たち。VBCのローカルなお祭り感はそんなシティ・リペアの雰囲気がつくり上げていますよね。

さながらバンドのアーティスト写真のように見えて手には土が握りしめられている、シティ・リペアの日常!(Photo by Russell Bohr)

NPOとして決して資金が潤沢にあるとは言えないけれど、そこに集まる人たちは自分の本来の力を存分に発揮して、仲間とともに少しずつ少しずつ、しかし確実にまちの風景を変えていけることを楽しんでいる。

また、そんな姿に共鳴した企業や団体、商店などが物品やお金をドネーションしてくれることで、まちに表現していけることが増えていき、それを見た市民も「こんなことができるんだ!」と気づき、行動する人が増えていく。シティ・リペアは確実に、ポートランドにそうした豊かなスパイラルを生み出しています。

村上さんが帰国した後に完成したドラム缶オーブンは、なんとネコバスに!その場にいなかった村上さんも合成で加えられている写真をメンバーが送ってくれた。(Photo by Russell Bohr)

村上さん 力がないから、お金がないからっていう怒りや反発からではなく、美しいものを見せていくことから変えていくのがシティ・リペアのやり方です。美しくて楽しい交差点ペインティングに人が集まることは、シティ・リペアが目指す持続可能な社会の入り口になっているんですよね。

本質的には、交差点ペインティングはペンキをたくさん使うわけだしエコじゃないかもしれない。でもこれを入り口にして人々の考え方が変わっていって、じゃあ次はコミュニティの畑をつくろう!学校を変えよう!っていうきっかけになればいい。
あと、まちに自分がつくったものがあるというのはやっぱりうれしいですよね!まちへの愛着にも確実につながっていくものだと思っています。

「一人一人が人間としてすごく尊敬できる。地に足がついているを通り越して…土に手がついている人たち!」シティ・リペアのオフィスでの村上さんの送別会で。

シティ・リペアでの3年間を振り返って「とにかく楽しくて、美味しくて、気持ちがよかった!」と嬉しそうに語ってくれた村上さん。インターネットによってどこにいようとも常に誰かとつながっていられる現代においても、みんなで力を合わせて何かをつくることや一緒にわいわいごはんを食べることは人間の根源的な欲求であり、その結果まちが楽しくなったり誰かのよりよい暮らしが実現するという気持ちのいい循環を体感できていることが、”自分の本来の力”と深くつながることにも直結しているのではないでしょうか。

「一緒につくる」が真ん中にあるお祭り、VBCへ!

2016年、私のVBCはこのおうちからはじまった。

今年も5月の最終金曜日からはじまるVBC。プロジェクトやスケジュールが出揃うのはまだ先ですが、期間中はVillage Building Convergence ウェブサイトにあるプロジェクト詳細と地図をチェックして、参加したいプロジェクトに ”勝手に” 行って参加することになります。

交差点ペインティングはほとんどの場合週末に開催。その他のプロジェクトはVBC期間中ずっと開催されている場合もあり、VBCだけでは終結せず数年続くこともあります。独自のウェブサイトやSNSで情報発信していることもあるので、気になるプロジェクトを見つけてどんどん飛び込んでみることをオススメします!

私の場合、初めて参加した2016年には「VBCホームステイプログラム」という制度があり、それを活用することができたのはラッキーでした。シティ・リペアの活動に理解がある家庭やシェアハウスなどでのホームステイをマッチングしてくれて、こちらからは宿泊料を支払うシステム(もちろん、ホテル等に泊まるよりも割安)。親子で旅した私たちのホストファミリーは、親も子どもも同世代。シティ・リペア的生活がどんなものなのか、いきなりその暮らしに入っていける素晴らしい体験でした。

少し郊外にある彼らのおうちに到着するやいなや、家の前にはコミュニティにオープンな子どもの遊び場と絵本のシェアライブラリー。実をつけるベリーの木にご近所さんが立ち寄ってつまみ食い!そこから「元気〜?」なんて話がはじまる日常を体験。

VBCのスケジュールを見ながらオススメのプロジェクトを聞いたり、彼らと一緒に出かけたりして、この参加型のお祭りの楽しみ方を伝授してもらう日々。現在、ホームステイプログラムは残念ながら休止中ですが、気になるVBCプロジェクトの近くにAirbnb等を探して滞在してみるのも楽しいかもしれません。

交差点を塗ったり、畑で作業したり、コブオーブンや小屋を建てるお手伝いをしたり。日中はポートランド市内を北へ南へと駆けめぐってプロジェクトの助っ人をしまくった10日間。(Photo by Amit Zinman)

日中は毎日さまざまなプロジェクトを訪れて、体を思いっきり動かしてお手伝い。そうして参加者が楽しみ、働くことが、プロジェクトを主催するコミュニティへの大きな貢献となります。毎日違うプロジェクトを発見する楽しさはもちろん、ひとつのプロジェクトにどっぷり数日間関わるのも間違いなく素晴らしい経験になるでしょう。

子どもも一緒にコブづくりにチャレンジ!

また、どこのコミュニティにも当たり前のようにある、子どもたちの姿。
彼らはお手伝いをするときもあれば、いつの間にか勝手に仲良くなり壮大な水遊びを繰り広げていることも。子ども向けに簡単なペインティングなどのアクティビティやお手伝いしやすい作業を準備しているプロジェクトもあります。

早い時間から参加すればチョークでの下描きや下塗りも体験できる。

実際に参加してこそわかる、「一緒につくる」ことのパワフルさ。手足は忙しく動かしながらも「どこに住んでるの?」「どこから来たの?」…とおしゃべりは止まりません。人と人とをダイレクトにつなぎ、たちまち仲間が増えていく光景。近所の人たちが犬の散歩のついでにふらっと訪れて1時間だけ作業して帰っていく姿を垣間見たり、リーダーがそのプロジェクトをするに至った物語をとつとつと語り出すことだってあります。

年齢や人種によって誰も排除することなく、真ん中にあるのはシンプルな作業。自分の手が加わったその場所は、特別な思い入れのある場所になっていきます。

夕方になる頃にはほぼ完成!ペインティングの複雑さによって、2日間に渡って開催されるプロジェクトも。

みんなで汗を流したあとのお楽しみ!
夕方からは学びやネットワーキングの時間も

数日間に渡って行われる「Village Building Design Course」。

「一緒につくる」時間を楽しみ、土やペンキまみれになった後もVBCは続きます。夕方からは音楽やパフォーマンス、トークイベントなどが開催され、日中のプロジェクトで一緒に作業した仲間たちとばったり再会することも。
「今日はどうだった?」「どこまで進んだ?」と、進捗確認をしたり、一緒にイベントを楽しむことでますます友達として仲良くなることもあります。

また、毎年開催される「Village Building Design Course」は、マークさんをはじめシティ・リペアのコアメンバーから直接プレイスメイキングのノウハウを学ぶことができる貴重な機会。参加費を払ってコミットし、国内外から集まった参加者とつながり、お互いの取り組みを知り励まし合うネットワーキングの場にもなっています。

そうしてVBCの10日間が終わる頃には、ポートランドのまちのあちこちに自分の特別な場所ができ、友達も増え、「自分のコミュニティでもこんなことができたらいいな」「あの場所でなにかできないかな」「来年はあの人もあの人も連れてまた来たいな」…と、頭の中ではポジティブな妄想がはじまっているかもしれません。

日本にもたびたび訪れるシティ・リペアのマット・ビボウさんの2016年のプロジェクトは、自身が管理するアーバンファームの入り口に「鳥居」を建てること。準備されていたのは立派な丸太!! みんなで木の皮を剥ぐことからはじまった…

1年の時を経て、翌年のVBCで見事建立された鳥居! 岡山から神主さんが駆けつけ、神事も執り行われた。

さあ、“City Scale”から“Planet Scale” へ
シティ・リペアの物語が世界をめぐる

2015年から毎年来日し、パーマカルチャー教育やシティ・リペアのまちづくりをテーマに全国をまわっているマットさん。今年も3月と秋頃に来日予定。(Photo by Arico Toyabe‎)

2000年からはじまったVBCも今年で20回目を迎え、ポートランドでの存在感をますます強めていると同時に、都市特有のハウスレス(シティ・リペアでは意識的にホームレスという言葉は使わず「ハウスレス」と表現します。決してHome=拠り所や故郷がないのではないという意図です。)や人種の問題などを意識したプロジェクトにも力を入れています。

海外からVBCを訪れる人も年々増え、ともすれば「ポートランドはいいな〜」と羨ましい気持ちになって終了! となってしまいがちですが、経験を持ち帰り、それぞれの場所で、それぞれのやり方で、どのように表現していくかを考え行動し続けていくことが重要です。

2017年のVBCの夜のプログラムでは「Our Global Home」をテーマに、日本のプレイスメイキングとして盆踊りを紹介!踊りや歌、食など、日本には日本ならではのコミュニティをつなぐ手段がたくさんある。

私たち一人一人には力があり、その力を社会に反映していくことができる。

ポートランドのたった一つの交差点からはじまった物語はまち全体へ、そして世界へと広がっていく過程にあります。つくりたいを暮らしのためにダイナミックに活動しメッセージを発信しつつも、常にベースにあるのは「楽しいから一緒にやろう!」の精神。VBCのあり方やコンテンツにも、そのアイディアが詰まっています。

こうして世界の仲間とつながりインスパイアし合いながら、”Planet Scale”=地球規模のコミュニティ・ネットワークが地球を包み込んでいくことをイメージして・・・

さて、それぞれの“村づくり” の現場に、戻りましょうか!

逗子アートフェスティバルで実施したシティ・キャンバス・プロジェクトでは、住民参加型での壁画制作やヤーンボミングを。路上でやることで多くの道ゆく人が巻き込まれ、新しいネットワークが生まれる。私なりの”村づくり”の実験だ。

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こちらの記事は「greenz people(グリーンズ会員)」のみなさんからいただいた寄付をもとに制作しています。2013年に始まった「greenz people」という仕組み。現在では全国の「ほしい未来のつくり手」が集まるコミュニティに育っています!グリーンズもみなさんの活動をサポートしますよ。気になる方はこちらをご覧ください > https://people.greenz.jp/